先週はコインベースが日本に参入することが発表された。日本にも影響のあるニュースであるため注目したい。他には、各国の監督機関からたびたび警告を受けていたバイナンスの最新状況、シンガポールの投資家についての興味深いデータなど、気になるニュースをピックアップしている。
トピック: コインベース、MUFJと提携し日本へ参入
米大手仮想通貨取引所コインベースが、日本で営業を開始することが分かった。日本参入にあたって、三菱UFJ銀行が決済パートナーとなる。なお、19日からはiOSやアンドロイドアプリを開始している。
サービスは販売所形式であり、取扱通貨はビットコインやイーサリアム、ビットコインキャッシュなどを含む5銘柄だ。
日本は世界的にも取引量が多く、重要な市場だとされている。外資だと米大手取引所のクラーケンが日本ですでに営業を始めており、コインベースは遅れての参入となる。
グローバル版のコインベースではApple Payなどと決済サービスとの提携をしている。日本でのこうしたサービスの導入については、具体的な計画はないという。
トピック:バイナンス、世界各国の規制当局からの警告を受け新たな本人確認要件を発表
世界各国の規制当局から警告を受け、非難されている仮想通貨取引所バイナンスが新しい本人確認の要件を発表した。
要件の中で、「全ての新規ユーザーは仮想通貨の預入や取引、出金などのバイナンスの製品やサービスにアクセスするために中間検証を完了する必要がある」と説明。以前まで検証なしで取引をしていた既存ユーザーは「引き出し、注文のキャンセル、ポジションのクローズ、および償還」のみを行うことができる。
現在、バイナンスのポータルでの基本的な検証作業は1日で処理されるという。ただ、政府IDや顔の確認、住所の照明などの全ての書類確認は合計20日間かかるとしている。
トピック:シンガポールではビットコインよりもイーサリアムが人気
仮想通貨取引所ジェミナイがCoinMarketCapやSeedlyとともに行った調査によると、シンガポールの投資家の3分の2以上が仮想通貨を保有していることが明らかになった。
この調査はシンガポール在住の投資家4348人を対象としたもので、対象者の67%が仮想通貨を保有していると回答。
また、シンガポールの投資家が保有する仮想通貨についてはイーサリアム(ETH)が78%で最も人気が高かった。ビットコイン(BTC)は69%で、カルダノ(ADA)が40%、バイナンスコイン(BNB)は31%という結果だった。
レポートによれば、仮想通貨への関心が大きくなった背景に新型コロナウイルスの拡大が一部関与していたという。仮想通貨保有者の67%がこのパンデミックの間に、インフレのヘッジ手段やロックダウン中の収入増のために投資をしたと回答している。
まとめ:注目度の高いアルトコイン
先週はビットコイン価格も上昇が続いており、イーサリアムが大型アップグレードを行うなど市場全体に大きな動きが起こっている。アルトコイン界では、依然としてイーサリアムの注目度が高い。しかしシンガポールの投資家は、日本に比べてバイナンスコインの人気度も高かった。よく調べた上で、取引の視野に入れてみてもいいかもしれない。