先週、アルトコイン市場では一部急騰が見られた。
その中でも今回はトロン(TRX)が急騰した背景にある、新たなステーブルコインプロジェクトについて紹介する。
さらに、The SandboxやAxie InfinityといったNFTゲームから2つのトピックを紹介していく。
トピック:The Sandbox内の土地LANDがイーサリアムを脱却、ポリゴンへ
人気メタバースプラットフォームの一つThe Sandboxは、メタバース内の土地LANDをイーサリアムからポリゴンへ移行することを発表した。
移行作業は27日に行われる。
イーサリアムはメタバースやNFT関連のプロジェクトにおいて主要チェーンとされてきたが、多くの開発者やユーザーはガス代の高騰に頭を悩ませてきた。
LANDがポリゴンへ移行されると、これまでかかってきたガス代を削減することができるため、大きな問題改善につながると言える。
さらに、今回の移行作業にかかる全てのコストをThe Sandbox側が負担するため、既にLANDを所有しているユーザーに負担がかかることはない。
イーサリアムが抱えるスケーラビリティ問題を懸念していたユーザーも、これによって心置きなくThe Sandboxへ参入することができるだろう。
トピック:Axie Infinity資金盗難の北朝鮮ハッカー集団ラザルスを制裁対象へ
先日、ハッキングを受けて大規模な資金流出が発生したAxie Infinityだったが、米財務省はこのハッキングが北朝鮮のハッカー集団であるラザルスによるものだと明らかにした。
同事件によって流出した資金の市場を、大手仮想通貨取引所であるバイナンスが回収。
OFAC(米財務省外国資産管理室)はこれらを受けて22日、ラザルスの持つ仮想通貨アドレス3つを新たな制裁対象リストへ追加した。
Axie Infinityの資金流出事件以後、14日時点で既にラザルスのアドレスは一つ制裁対象に追加されている。
アドレスを特定するたびに制裁対象に加えられるが、ハッキングの度に新たなアドレスが検出されるだろう。
ただし、ブロックチェーンのシステムの特性上、分析を続けていけばどこかで足がつくに違いない。
トピック:トロン(TRX)へ関心が集まる、ステーブルコインUSDD計画とは
22日、トロンが前日比15%の急騰を見せた。
急騰の背景には、トロン創設者であるジャスティン・サン氏の発表がある。
サン氏は、トロン基盤のステーブルコインUSDDを5月5日より発行・流通させる計画について発表した。
同ステーブルコイン発行には、準備金として約1.2兆円もの調達資金が用意されており、Tron DAOによって管理されている。
USDDはトロンチェーンを基盤とするが、BNBチェーンとイーサリアム上での流通も計画されている。
トロンによる大規模なステーブルコイン発行計画は、仮想通貨ユーザーたちを刺激し活気をもたらした。
国内だと、トロンはBITPOINTで購入することができる。
先週のまとめと今後の見通しの考察
The Sandboxが新たな展開を見せている。LANDの基盤チェーンをイーサリアムからポリゴンへ移行することによって、大きな懸念点であったガス代の削減を目指す。
今年中に「ウォーキングデッド」がローンチ予定であることや、多くの有名企業の参入によってThe Sandboxの需要はますます高まりを見せている。
その中でのガス代削減は、多くの利用者にとって良い影響を与えるだろう。
2022年当初は下落傾向にあったアルトコイン市場だったが、それぞれのチェーンで様々なプロジェクトが進んでおり、目が離せない状態だ。