既にNFTを持っている、売買をしているユーザーは、日々新たなNFTプロジェクトを追っている。
11月3日、日本の大手ゲーム会社スクウェア・エニックスが新たなNFTプロジェクトを発表した。
今回のプロジェクトがこれまでと異なる点は、スクエニのゲームファン自体を魅了する内容になっているという点だ。
スクエニの新たなNFTプロジェクトは、従来のゲームファン層を取り込めるのか。概要と考察をお伝えしていく。
スクエニ新NFTプロジェクト「SYMBIOGENESIS」の概要
国内大手ゲーム会社スクウェア・エニックスは、新たなNFTプロジェクト「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」について発表した。
今回の発表は、「India Game Developers Conference」のイベント「Web3 Conclave」内で行われた。
ブラウザ向けサービスとして、2023年春に公開予定となっている。
全世界を対象とするとのことで、対応言語は英語が主体。公式Twitterアカウントも英語で運用されている。
シンビオジェネシスは、NFT化された多数のキャラクターが存在する世界の中で、プレイヤーとのバトルやストーリーを楽しむコンテンツだ。
RPGゲームというわけではなく、「独占と分配」というテーマのもとに設計されるミッションを通して、世界そのものの謎に迫っていく要素も盛り込まれている。
NFTを売買するだけでなく、キャラクターとして活用することに大きな魅力がある。
コンテンツの詳細については不明だが、スクエニブランドの新たなプロジェクトということで、大きな注目が集まっている。
「SYMBIOGENESIS」の注目点はストーリー性
世界各地で様々な企業がNFTプロジェクトを立ち上げては、発表している。
魅力的なものもあればそうでないものあるが、多くのユーザーはNFTというだけで注目するものだ。
スクエニの場合は、昔からのスクエニゲームファンの多くもまた注目している。
その中には、NFTについてよく知らないユーザーも多数含まれているのだ。
こうしたファン層をしっかり取り込めるかどうかは、「SYMBIOGENESIS」のゲームとしての魅力にかかっているのではないだろうか。
現時点ではまだ詳細なことがわからないため、判断が難しい点はある。
しかしプレスリリースを見ただけでも、「SYMBIOGENESIS」はストーリー性を重視している点が、他のNFTプロジェクトと異なる点だと考察できる。
これまでのNFTプロジェクトやNFTゲームは、NFTのコレクティブル性が頂点にあり売買を中心とした経済圏の確立というスタイルが多い印象だった。
これはNFTファンにとっては、NFTで儲けるという視点で注目度の高いシステムだ。
ところが、従来のゲームファンにとってそういったシステム上に成り立つゲームは大抵「面白くない」のである。
ゲームファンは、バトルシステムを含めたゲーム性やストーリー性を重視する。
特にストーリー性は非常に大切だ。
スクエニのFAINAL FANTASY 14が長く愛されているのは、ゲーム性もさることながら展開されるストーリーが人の心を掴んで離さないからである。
今回は、スクエニがこれまで培ってきたゲームクリエイティブの部分が、「SYMBIOGENESIS」で発揮されるのではいか、という期待感が高まる発表だったと言える。
「SYMBIOGENESIS」の今後
プレスリリース発表後は、現時点で新たな情報はない。
2023年春にサービス開始となると、この後続々と新情報が舞い込んでくるだろう。
現在情報を得られるツールは「SYMBIOGENESIS」公式Twitterのみ。
NFTファンだけでなく従来のスクエニファンを取り込めるコンテンツになるか、今後の動向に期待だ。