テラ・ショックの影響を受けて、大幅下落となった仮想通貨市場。
持ち直すには、多大な時間とお金を消費しそうだ。
このような暗雲立ち込める事態でも、アルトコイン界隈には整然とポジティブな情報が流れてきている。
今回は、仮想通貨界隈でたびたび話題となるイーサリアムの大型アップグレードについてと、２種類の仮想通貨関連決済サービスに関わるトピックをお伝えしていく。
トピック：イーサリアムのアップグレードへ前進、6月に「The Merge」を実行
コンセンサスアルゴリズムの大幅改定に向けて準備を続けてきたイーサリアムは6月、ついにテストの最終段階を迎えようとしている。
イーサリアムの開発者であるPreston Van Loon氏が、6月8日にテストネット「Ropsten」上で「The Merge」を実行することを発表した。
今回のテストがうまくいけば、早くて8月にはメインネットで「The Merge」が実行できるようになる。
現在、テラ・ショックによって仮想通貨市場はビットコインを筆頭に大幅下落傾向にある。
しかし、イーサリアムが念願のPoS実装となれば、少なくともアルトコイン市場は盛り上がりを見せるだろう。
コンセンサスアルゴリズムの変更日程はまだ明らかにされていないが、この分だと年内の実装を拝むことができそうだ。
トピック：Shopifyが「Crypto.com Pay」を導入
大手ECサイトShopifyは17日、「Crypto.com Pay」という決済サービスの導入を発表した。
これにより、Shopifyに出品する店舗は全て「Crypto.com Pay」を利用して、仮想通貨決済が可能となった。
「Crypto.com Pay」のユーザーは世界で5,000万もいると言われている。
このメジャーな仮想通貨決済サービスが導入されたことで、通貨が異なる各国でのEC取引が容易になる。
国内ではまだまだ仮想通貨決済が浸透していないが、少しずつ市井に取り入れられ始めているところだ。
トピック：Metaが仮想通貨取引所開設の可能性か
旧FacebookであるMeta社は、「Meta Pay」と呼ばれる決済サービスに関する商標出願を申請。
これによって、Metaが新たに仮想通貨取引所を開設可能性が囁かれている。
Meta Payはこれからの決済サービスの一つとして、送金・請求・支払などの様々なウォレットとしての機能を装備している。
大きな目標としては、Meta Payのみを持っていれば全ての金融行動が完結するという、単一ウォレットの実現がある。
この機能の一つに仮想通貨送受金機能が備わると、完全なる単一ウォレットとして広まっていくだろう。
先週のまとめと今後の見通しの考察
先日の仮想通貨市場大暴落を受けてなお、アルトコイン市場では新たな取り組みやニュースが相次いでいる。
仮想通貨に関する規制を厳しくという声もあるが、常に未来を見据えて前進を続けていく仮想通貨市場を見ていると、そうも言えなくなるだろう。特にアルトコインの星であるイーサリアムは、これまでで一番大きなアップグレードを控えている。
テラ・ショックによる市場回復にはまだ時間がかかるだろう。
しかし、アルトコイン市場はイーサリアムの大型アップグレードの予定などは、期待を膨らませざるを得ない。まずはこれ以上の下落を抑え、将来的にどうなるのかをしっかり見据えていこう。