先週は一時292万円を突破し、300万円台目前の上昇傾向を見せた。背景には、英トラス首相の辞任による英財務政策の変化とマスターカードによる仮想通貨(暗号資産)サービス関連報道がある。
今回は、それら価格上昇の背景とともにビットコインマイニングに関するトピックを2つお届けする。
先週のBTCチャート(10月17日~10月23日)
週頭285万円付近でスタートしたビットコイン。18日まで上昇傾向で、一時292万円のラインを超えた。しかし18日途中から下落傾向に転じ、288万円ライン付近を揉み合う形に。
21日半ばに急落を見せ、一時280万円付近まで下落する形となった。その後週末まで284万円ライン付近を頭に揉み合う状況が続いている。
トピック:292万円台に乗ったビットコイン、300万円突破は間近か
先週18日に292万円のラインを超えたビットコイン。背景には2つの事柄がある。
1つは、英トラス首相の辞任だ。トラス首相が在任時に掲げた経済政策の中で、減税に関わる政策が撤回されたのだ。
今回、辞任に伴った撤回項目は以下の通りである。
- 所得税最高税率の引き下げ
- 法人税引上げの凍結
- 所得税の基本税率1%引き下げ
トラス首相の辞任にともなって前財相は更迭、新財相によって減税政策の撤回と光熱費支援の短縮へ方向転換。財源確保のための動きにシフトしている。
これを受けて市場はリスク音へ。ビットコイン価格も上昇傾向へと転じた。
その後、マスターカードが仮想通貨(暗号資産)サービスの提供が報じられたことで、ビットコインは292万円を超える伸びを見せた。
マスターカードは、銀行をはじめとする金融機関がPaxosが提供する仮想通貨(暗号資産)取引サービス使って仮想通貨(暗号資産)事業を始める際の橋渡しとなる。
大手決済の仮想通貨(暗号資産)参入は、ビットコインにとって明るいニュースとなった。
トピック:ビットコインマイニングの遅延でトランザクション一時停止の事態に
17日、ビットコインマイニングが1時間以上遅延するアクシデントが発生し、1万3000以上ものトランザクションが確認待ちを余儀なくされる事態となった。
遅延の直接的原因は不明だが、前週にマイニング難易度の調整が行われている。
調整によってマイニング難易度は35兆6000億まで上昇。計算の難易度が上がると、計算量や必要な時間、エネルギー消費量が増加する格好だ。
ビットコインマイニングは通常、10分ごとに行われるようになっている。これが1時間以上遅延したとなれば、ビットコインの有用性と信頼度が損なわれることになるだろう。
ニューヨーク州では既に2年間のマイニング禁止が法で定められ、EUではエネルギー問題を受けたマイニング禁止について幾度も話し合われている。情勢的にもビットコインのマイニング難易度が上がる中、こうしたトラブルはなんとしても避けなければならないだろう。
トピック:ロシアでビットコインマイニング売上高増加、2017年比18倍に
ロシアでは、ビットコインマイニングによる売上高が増加しているようだ。調査期間のスタートでは約210億円だった売上高が、終了時点で約3000億円になっているという。
2021年には2017年比18倍となっており、躍進を遂げていることがわかる。
しかし2022年は、ウクライナ侵攻の影響もありビットコインマイニング売上高は減少。現在の売上高は、これまでの期間の中で最も悪いとされる。
先週のまとめと今後の見通しの考察
ビットコインは英トラス首相の辞任とマスターカードの報道によって価格を伸ばし、292万円台に到達。価格は維持できずに週末は288万円台で終了したが、ポジティブなニュースを受けた良い反応を見せている。
一方その裏では、1時間以上のマイニング遅延が発生。ビットコインの信頼度が揺らぐ事態となった。今年当初高いシェア率を締めていたロシアのマイニング量が減退していることもあり、今後世界のビットコインマイニングシェア率は移り変わっていくだろう。