最近、シンプソン相場という言葉をよく耳にする方も多いのではないだろうか。この記事では、そもそもシンプソン相場とはどのような状態をいうのか、ビットコインチャートにおいてシンプソン相場が生じる理由はなぜなのかをわかりやすく解説する。また、シンプソン相場がなぜ続くと予想されているのかについても解説する。
シンプソン相場とは?
シンプソン相場とは、仮想通貨の流動性が低い時期に生じる大きなボラティリティのことである。わかりやすくいうと、突然の急激な上昇と急激な下降である。さまざまな要因によって、市場に参加する人が少なくなり、損切や流動性が低くなったタイミングで起きるといわれている。
6月3日にも、約10万円上昇してその直後に上昇分一気に下降する、シンプソンチャートが起こった。今回はコロナのパンデミックによって、市場が不安定になったからだと考えるのが妥当であろう。
では、なぜビットコイン市場でシンプソンが頻繁に起こるのだろうか。大手仮想通貨ファンドを運営するSu Zhuは「急騰や急落ストップロスオーダー(逆指値注文)を促す効果があるからである」と説明している。ストップロスオーダーとは、自身が決めたポジションに対し、「ある値段より下がれば売る」「ある値段より上がれば買う」といった注文方法である。
今後のBTCの値動きは
では今後はどういったビットコイン市場になるのだろうか。
海外アナリストのDonAltは、トリプルトップの現象から下落すると予想している。トリプルトップとはチャートが下落した後に反発して高くなり、その後、1回目より下落する。また反発して三度下落した後、1つ目の谷と比べて高い位置で反発するチャートのことをいう。他の投資家などでも下落を予想している人が多く、2018年の15000ドル(約160万円)の値を超えるかどうかが、今後のビットコインの高騰を左右しそうである。
長期的な予想も見てみよう。仮想通貨や株を分析する、最近話題になっている量子分析のWhaleアカウントによれば、ビットコインの価格は2020年に約4,000ドル(約43万円)まで下落すると予想されている。しかし、2022年までには、これまでの相場を一転して、約24,000ドル(約260万円)に跳ね上がる、強気相場になるといわれている。
6月下旬にこれらのデータをまとめたものが公開される予定なので、興味がある方は見てみるとよいだろう。
直近は、売りが続くことによってシンプソンが続くのか、高値を更新するかで予想が分かれるとこだろう。シンプソンチャートの真っ只中では、突然大きく下落、上昇を行うので、ポジションを持っている方は特に注意が必要だ。直近ではBitMEXで大量のロスカットが発生していることが話題だ。ロスカットは手痛い。取引量が回復するまで放置、というのも賢い選択肢の一つである。