2021年2月第2週は、テスラ社のビットコイン購入で過去最高値を記録し、仮想通貨界にとって歴史に残る週となった。上昇はとどまることを知らず、勢いを増すばかりである。他にも、今週は世界通貨ランキングでのビットコインの位置や新たな投資信託プレーヤーの参入など大きなニュースがあった。それらについて、今後の展望も交えながら詳しく解説していく。
先週のBTCチャート(2月8日~2月14日)
こちらが先週のビットコインチャートだ。今週はテスラ社のBTC購入を受け過去最高値を更新した。その後も上昇を続けており、500万円を突破。週末も下がることはなく500万円ほどで推移している。
トピック:米テスラ社、15億ドルのBTC購入で価格急騰
アメリカの電気自動車メーカーのテスラ社が、自社資金で総額15億ドルのビットコインを購入した。これによりビットコインは400万円代前半から460万円にまで急騰した。
発表によると、投資資産の分散のためとのこと。構図としては、顧客に株式を購入してもらい、それで集めた資金をビットコインで運用するというものだ。利益を上げるための会社の資産運用として、投資は一つの方法である。しかし、最初にビットコインに注入するというのはかなり思い切った選択だと感心せざるを得ない。
現役の世界一の大富豪の選択は、ビットコイン界にもの凄い余波を残している。値上がりは止まらず、その後も500万円をタッチしている。
トピック:BlockFiがBTCの投資信託を販売開始
新たなビットコインの投資信託プレーヤーが参戦することが分かった。米大手暗号資産レンディング業者のBlockFiだ。同社は投資信託を販売するのは今回が初めてだ。
これまで仮想通貨の投資信託といえば、グレースケール社だった。今後、BlockFiがグレースケール社の後を追って台頭することができるかがポイントとなってくる。安直な考えはできないが、今から募集するということは、「これから買う」ということ。つまり、ビットコイン自体には更なる追い風になるのではないだろうか。
トピック:世界通貨ランキングでBTCが14位、ロシアのルーブル抜く
世界通貨ランキングでビットコインが14位にランクインした。注目ポイントとしては、ロシアの法定通貨ルーブルを抜いたということだ。
ランキングは1位が中国の人民元、2位が米ドル、3位が欧州のユーロ、そして4位に日本円だ。ランキング上位は先進国の通貨がほとんどであるが、ロシア以外にも100カ国以上がビットコインに抜かれている。
これは、各国の定める法定通貨よりもビットコインの方が価値が高いということになる。「国の通貨を抜くのはさすがに上がりすぎでは」という見解も可能だが、それだけビットコインのシステムが画期的で信頼できるともとらえられる。
中世の時代を振り返ると、「○○銀貨」「○○銅貨」といった国が定めた通貨によって価値が変わったり、新しい通貨の登場によってさらに競争が高まったりしていることがあった。ビットコインの価値の上がり方を見ていると、現代版で同じことが起こっているようだと個人的には思う。
まとめ:1週間の動き、長期トレンド交えた今後の展望
今週はテスラ社のBTC購入で過去最高値を更新し、ますますにぎわいを見せた週となった。今後も、会社規模でビットコインに参入してくるケースも増えるだろう。そのビットコインの権力を示すように、世界通貨ランキングでもロシアを抜き14位にランクインしている。BTCの投資信託プレーヤーも新たに参戦し、今後もBTCは盛り上がっていくことが期待される。