【BTC週報:11/22〜11/28】ビットコイン2か月ぶりに5万5000ドルを割る!今後はどうなる?

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11月10日に6万9000ドルの史上最高値を記録したビットコインだったが、その水準を維持し続けることはできなかった。

先週、ビットコインは2か月ぶりに5万5000ドルのラインを割り、大幅に下落。背景には新型コロナウイルスの新たな変異株の存在がちらつく。

下落の背景とともにビットコインの価格の動きについて振り返りながら、欧州やエルサルバドルでの仮想通貨に対する動きについて紹介していく。

先週のBTCチャート(11月22日~11月28日)

ビットコイン価格チャート(2021年11月22日〜11月28日)

週のはじめは好調で685万円台まで価格を近づけたが、その後下落した。26日に一度価格を持ち直しはしたが、その後も再下落。今度は約8%の大幅な下落となった。

週末まで600~620万円台の間をもみ合いしながら推移した。背景には、新型コロナの変異株の登場や世界的な仮想通貨に対するネガティブな動きがある。

トピック:新型コロナウイルスの新たな変異種「オミクロン株」がもたらすネガティブ相場

今回のビットコインの下落の要因と考えられるものの一つが、新型コロナウイルスの新たな変異株の出現だ。オミクロン株と名付けられた変異種は、これまで接種してきたワクチンによる免疫反応を回避したりこれまで以上の感染力を持っていたりと懸念事項が多い。

こうした社会的な不安要素は、ビットコインをはじめとするリスク資産の相場に直接大きな影響を与える。

今回は、ビットコインを手放して安全資産に資金が流れたと見られる。新型コロナウイルスの流行からもう丸3年が経とうとしているが、多くの側面で影響を与え続けている。今後のコロナの動向は予測が難しいが、同じような社会的不安がビットコインの価格を大きく下げることは念頭に置いておきたい。

トピック:スウェーデンがEUへ仮想通貨マイニング禁止要請

中国での仮想通貨全面禁止以来、世界各地での仮想通貨に対する規制を追ってきた。

今回は、ヨーロッパでの大きな動きである。

スウェーデン金融監督庁がEUに宛てた公開書簡によると、ビットコインのマイニングによって消費される電力量がこの4~8月の間だけでも数百%上昇したとのことだ。中国から撤退を余儀なくされたマイニング企業は、欧州で再生可能エネルギーをふんだんに使うことができる土地に目を付けている。それが、スウェーデンなのだ。

結果として多大なる電力消費量の増加を招いてしまったわけだが、これに対しスウェーデン政府が黙っているはずもない。その年間消費量は1TWh(テラワット)にものぼり、なんと20万世帯分の電力に相当するという。

スウェーデンの要請を受けてEUがどのように動くかで、ビットコインの相場はまた大きく動くだろう。

トピック:「ビットコイン・シティ」の実現に向けて、エルサルバドルが100BTCの追加購入

世界で初めてビットコインを法定通貨に採用したエルサルバドルでは、今回の急落に乗じて100BTCを買い増しした。

ブケレ大統領は先週、「ビットコイン・シティ」について構想を発表している。ビットコイン・シティでは、ビットコインに多額の投資をする投資家たちの税金を一律10%のVAT税のみにするという。

都市の建設費にはビットコイン債が使われ、マイニングのための電力は火山が生み出す地熱を利用する。街の運営そのものがビットコインの生成と消費によって行われるのである。ビットコイン・シティがいつ実現するかはわからないが、今回の買い増しは夢の仮想通貨ランド実現への第一歩になるだろう。

先週のまとめと今後の見通しの考察

ビットコインをはじめとする仮想通貨の規制に動き出す世界各地。今回はヨーロッパでスウェーデンが、EUにビットコインのマイニングを禁止するように求めた。

要請に背景にはマイニングによる異常な電力消費があり、国として並々ならぬ切迫感が伝わる。ビットコインは夢のような投資対象ではあるが、その反面生成される過程で環境に大きな影響を与えているのも事実である。今後も同じような規制の動きはあちこちで起こってくるだろう。

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