今回は、ロンドンアップグレードの正式日程決定について、国内で新たに取扱いされるアルトコイン、バイナンスの警告について紹介している。
トピック: イーサリアムの大型アップグレード「ロンドン」の正式日程が決定
イーサリアムの「ロンドン」アップグレードの正式日程が決定したことが明らかになった。8月3日から5日頃(ブロック高が1,296,5000に到達した時点)にメインネットでアクティベートするとのことだ。
「ロンドン」アップグレードはテストネットでの実装を無事完了している。以前提案された通り、以下の5つのEIP(イーサリアム改善案)が含まれている。
・手数料モデルの変更
・基本手数料のオペコードの追加
・ガスの払い戻しの一部削減
・0xEFから始まるコントラクトの拒否
・デフィカルティボムを2021年12月1日まで延期
中でも「手数料モデルの変更」は最も注目を集めている。新たに基本手数料が導入されるほか、手数料がバーン(焼却)される新しい仕組みが導入される見込みだ。これにより、ガス代の削減や供給面への変化によるETHの価格上昇も期待されている。
トピック:国内で新たにコスモス(ATOM)とオントロジー(ONT)の取扱い開始
国内仮想通貨取引所GMOコインは14日、仮想通貨コスモス(ATOM)の取扱いを開始したことを発表した。加えて株式会社ディーカレットは13日、運営する仮想通貨取引所にてオントロジー(ONT)の現物取引を7月中に開始することを発表。国内で新たなアルトコインの取引が可能になった。
コスモス(ATOM)とは、「Internet of Blockchains」の実現を目標とするプロジェクトおよびエコシステムである。ブロックチェーン「コスモスハブ」で流通するネイティブトークンが「ATOM)だ。
一方でオントロジー(ONT)とは、アイデンティティとデータの分散化に特化した高性能なオープンソースのブロックチェーンだ。企業のニーズに合わせたエンタープライズ・ブロックチェーンを設計できる柔軟性が特徴である。
オントロジーはすでに様々な企業とパートナーシップを締結しており、分散型データ管理の分野での幅広い利用が期待されている。
トピック: バイナンス、新たに香港とリトアニアから警告 株トークンも中止に
香港とリトアニア共和国が、仮想通貨取引所バイナンスに警告を行っていることが分かった。
香港証券取引委員会(SFC)は16日、バイナンス・グループが同地域において無登録でサービスの提供をしていることを指摘。具体的に問題視しているのは、バイナンスが提供する「株トークン」である。
バイナンスは4月より、「Binance Stock Tokens」と呼ばれる、上場企業の株式をトークン化したものの取引を開始。その直後、英金融行為規制機構(FCA)を含むヨーロッパの規制当局や香港証券取引委員会によってその正当性を調査されていることが報じられた。
バイナンスはSFCの報道の前に、株トークンの販売を直ちに中止すると発表している。全てのサポートは10月14日に終了するという。
加えてリトアニアの中央銀行も、バイナンスに対して「ライセンスを持たずに投資サービスを提供している」と指摘。15日にはイタリアの国会証券委員会(CONSOB)からも、同国内でバイナンス・グループが運営する権限がないと警告を受けている。
これを受けて、バイナンスのChangpeng Zhao最高経営責任者は公開書簡を発表している。今後継続していくこととして、以下の3点を挙げている。
・国際的なコンプライアンスチームの強化
・コンプライアンス遵守のためのパートナーシップの拡充
・地域ごとの規制の準拠
まとめ:ロンドンアップグレード、ETH価格にどう影響する?
イーサリアムのロンドンアップグレードは数ヶ月前から大きな注目を集めていた。
イーサリアムブロックチェーンは至る所で使われているにもかかわらず、ガス代の高騰とスケーリングについてかなり問題視されている。今回のアップグレードによりこれらの問題が解決されれば、イーサリアムの利便性も向上する。さらにETHの価格上昇につながる可能性も大きいため、今後イーサリアムが再び盛り上がりを見せることもあるかもしれない。