ビットコインは先週、米CPIの発表により価格を大きく落とした。
さらに、ビットコイン周りではマイニング禁止やPoWの規制など、不穏な動きが増えてきている。
その中でアルトコインは、NFT関連の需要が相変わらず高く、またビットコインが抱える課題をクリアしているものが多い。
今回は、EU法案関連のトピックと共にアルトコイン関連ブロックチェーンがもたらす2つのサービスについてのトピックを紹介していく。
トピック:EU仮想通貨法案、早くて6月中に合意
兼ねてより話題となっているEU仮想通貨法案「MiCA(Market in Crypto Assets)」が、早くて6月中にも合意に至る可能性があることが示唆されている。
今回の合意では様々な内容が盛り込まれているが、これまで大きく注目されてきたのはPoW(プルーフオブワーク)規制に関わる部分だ。
当初、PoW規制が盛り込まれ大きな話題となったが、一度否決された。
その後もPoWを中心とする仮想通貨による環境負荷への影響について、解消するための策を法案に盛り込む可能性は残っている。
先日、ニューヨーク州で2年間の仮想通貨マイニング禁止の法案が可決されたことを鑑みて、再びPoW禁止が議論に浮上する可能性は否めない。
トピック:大手クレジットカードAmerican ExpressがAbraと提携、新たなカード発行へ
大手クレジットカード会社American Express(アメリカン・エキスプレス)は、仮想通貨ウォレットサービスなどを提供するAbraとの提携を発表。
新たなクレジットカードとして、仮想通貨報酬機能付きのカード発行について発表した。
現在はまだ、報酬とされる仮想通貨の銘柄については言及されていないが、複数の選択肢があることがわかっている。
Abraが提供するスワップ機能によって、報酬として得た仮想通貨を他の通貨に交換することもできる。
年会費や手数料が不要なため、仮想通貨から疎遠な人たちでも利用していく中で仮想通貨に少しずつ慣れていくことができる。
国内では、取引所ビットフライヤーがビットコインを還元するクレジットカードを発行し大きな話題となった。
これからこうしたクレジットカードサービスは増えていくだろう。
トピック:ブロックチェーンゲーム「Tatsumeeko」が10億円の資金調達
ブロックチェーンゲームTatsumeekoは、9日のシードラウンドで10億円の資金調達に成功。
イーサリアムとソラナチェーン上でのローンチを目指すことを計画している。
Tatsumeekoは現在開発中のMMORPGだ。
仮想通貨関連コミュニティが多く形成されるプラットフォームDiscordを活用したコミュニティを使って、ゲームのエコシステム形成を狙う。
既存のプラットフォームと連動しながらWeb3.0条でプレイ可能な同ゲームは来月、ランドの販売を予定している。
先週のまとめと今後の見通しの考察
Web3.0・NFT関連ゲームは、多くの構想や準備を経て着々とリリースに向かっている。
昨年NFTが話題沸騰した前後で関連ゲームの新規リリース情報が相次いでいるが、現状まだ開発途中の物が多い。計画が頓挫し、いつの間にか消え去ったタイトルもある中で、今回紹介したTatumeekoは10億円の資金調達とプレイヤーにとって信頼できる数字を叩き出してくれた。
これまでもトリプルAのRPGの開発をしてきた経験もあり、たくさんのユーザーがローンチを心待ちにしている。
現状NFTはアートを中心にマーケットで盛り上げりを見せているが、今後ゲームのリリースが続けばより一層NFT関連ユーザーは増えていくだろう。
アルトコインを発行するブロックチェーンは、NFTの加速により知名度と需要を増加させていくにちがいない。