ビットコインは先週、300万円台を回復。好調に推移し、週末は308万円付近で着地した。
FRBによる利上げペースが減速される可能性についての報道があったことが、大きな要因になったとされる。
今回は、300万円台回復の流れと他2つのトピックについてお伝えする。
先週のBTCチャート(10月24日~10月30日)
先週のビットコインはご覧の通り。週頭283万円台でスタートし、すぐに急騰。一時93万円のラインを割った。その後一度下落したものの、26日前に上昇傾向へ。
一気に300万円台を超えた後は、週末に向けて価格を伸ばし、308万円のラインで揉み合う形となった。
トピック:ビットコイン300万円のライン超え
先週は大きな下落を見せることなく、300万円を超える好調を見せたビットコイン。
今回の価格回復の背景には、米FRBの利上げペース減速についての報道がある。12月のFOMCで利上げペースを減速する可能性があることが報じられたことで、一気にリスクオンへ。ビットコインの買戻しが広まった。
利上げペースの減速についてパウエル議長から発言が合った場合、さらなる価格上昇が期待できる。
なお今週300万円のラインを割った背景には、AppleやAmazonをはじめとした米国テック企業の業績不振がある。
発表を受けて、価格が下落し一時300万円のラインを割る形となった。しかしその後、価格は回復し、週末は300万円台前半で着地した。
トピック:ビットコインを使った賄賂疑惑で中国諜報員2名を起訴
米司法省は、米国職員を装ったFBI捜査員に対しビットコインを使った賄賂を支払った疑いで中国諜報員2名を基礎したことを発表。
ビットコインは、当時価格で約900万円にものぼる額だった。
中国諜報員2名は、FBIの中国グローバル通信会社に対する犯罪捜査の妨害を行う目的で、賄賂の支払いに至ったとされる。しかし、相手のFBI捜査員は米国職員を装った二重スパイであったため、起訴に至る結果となった。
賄賂の進呈には、Wasabi Walletを使用。支払い記録としてのトランザクションの隠ぺいをはかったとされる。
さらに、捜査対象となっていた中国のグローバル通信会社のプライバシーウォレットから、過去のマネーロンダリングの痕跡が報告された。
ビットコインをはじめとするブロックチェーンを悪用したマネーロンダリングは、相当数はびこっていることがわかっている。こうした部分を仮想通貨の懸念点として、仮想通貨の規制強化を進める国もある。
トピック:ビットコインでマクドナルドが買える、スイスルガーノ市
スイスのルガーノ市では、マクドナルドやその他アートギャラリーなどで、仮想通貨決済がスタートした。
同サービスは、仮想通貨決済サービスを提供しているゴークリプト(GoCrypto)によって提供される。ルガーノ市とUSDT発行元テザーが共同で設立したプランB財団が、ゴークリプト(GoCrypto)と協力することで実現された。
今回対象となる通貨は、ビットコイン(BTC)、テザー(USDT)、スイスフラン連動型ステーブルコイン(LVGA)の3種類だ。今後は対応店舗の拡充を目標に、2023年末までに2500店舗以上の獲得を目指す。
先週のまとめと今後の見通しの考察
ビットコインは先週300万円台を超え、好調に推移。報道通り、利上げペースの減速が明言、実施されれば価格はさらに回復する見込みだ。
振り返ると、2021年11月に史上最高価格の730万円台を記録したビットコイン。期待が集まる中、下落が続き2022年は300万円台のラインを基準に価格を追う形となっていた。年初よりFRBによる利上げ発言と、実施などとウクライナ情勢など、様々なことが起きる中での推移となっていた。
1年も残りわずかというところで、ようやく我慢の期間が終わる兆しが見えたのかもしれない。