先週は一時400万円台までの回復を見せたものの、維持できず300万円台後半でもみ合いを続けたが、落ち着きを取り戻しつつある。
今回は、5月のビットコインマイニングの収益が大幅に下がったというニュースと共に、マイニングに関する規制と国内における法改正などの法関連のトピックを2つ紹介していく。
先週のBTCチャート(5月30日~6月6日)
3月から価格を取り戻し、400万円台後半から500万円台を安定して推移していたビットコイン。
5月も順調に思えたが、8日を境に急落した。
その後、価格を取り戻すことなく5月を終えるかと思いきや、31日を直前に価格の回復を見せた。400万円台まで持ち直した価格は維持できずに下落したが、絶望的な急落から回復の兆しが見え、安堵の息が漏れる。
トピック:ビットコインマイニング収益大幅低下、前年4月比でマイナス62%
5月に突如冬を迎えたビットコインは、マイニング収益も大幅に下げている。
マイナーの収益は5月当初と比べて半分近く落ち込んでいる。特に、昨年の4月と比べると現在の水準は62%もの減少率だ。
ただし、この状況においてもハッシュレートが低下しているわけではない。
ハッシュレートは、全体の推移をみると右肩上がりで、今回のテラ・ショックによって極端に落ちこんだという事実はない。
この現状だけで判断すると、マイナーたちは今回の急落は一時的なものであり価格は回復すると見ている可能性が高い。
しかし過去に相場が急落した時にはマイニング事業から撤退する業者も相次いだため、今後のハッシュレートの動向が一つの指標になると予想される。
トピック:ニューヨークで仮想通貨マイニング禁止の法案が可決
ニューヨークでは、4月に話題となった仮想通貨マイニング規制に関わる法案が上院でも可決され、本格的に規制が実施される動きが見えてきた。
正式に法案が採用された場合、今後2年間はニューヨーク州内での既存企業による仮想通貨マイニングは禁止され、新たにマイニングを行うことも全て禁止される。
ニューヨーク州の様子を見て、アメリカ国内で同様の動きが広がればマイニング業界に大きな影響をもたらすことになる。
しかしそれだけ仮想通貨マイニングの環境負荷は大きく、深刻な問題であることもまた否めない現実だ。ニューヨーク州では2050年までに、二酸化炭素の排出量を86%も削減する目標が掲げられている。
マイニング禁止によって、どこまで排出量が削減されるのか注目が集まるだろう。
トピック:ステーブルコイン規制・組織犯罪処罰法改正、日本国内の動き
3日、参議院本会議にて仮想通貨関連の法律である改正資金決済法が成立した。
改正法では、仮想通貨及びステーブルコインの発行を規制し、銀行や認可を受けた資金移動業者、信託会社のみに限定することを定めている。
テラ・ショック以前より議論が交わされており今回の改正に至った経緯はあるが、タイミングとしてもステーブルコインの規制はタイムリーである。
さらに、マネーロンダリングなどで利用された仮想通貨の没収を行うために、法務省は組織犯罪処罰法の改正に動き出している。現行法では、仮想通貨は没収可能な資産の内どれにも該当しないため、まさにマネーロンダリングなどの犯罪の温床になる恐れがある。
こういった状況を打開するためにも、同法の改正を視野に入れて議論が行われている。日本国内の動きとしては、仮想通貨がマネーロンダリングの温床になることを防ぐための法改革がようやく進もうとしている印象だ。
規制部分以外にも、税制改革にも着手していっていただきたいものだ。
先週のまとめと今後の見通しの考察
ビットコインマイニングがニューヨーク州で正式に禁止されれば、現在維持しているハッシュレートが低下する可能性は十分にある。
また、今後はニューヨーク州に倣った動きも出てきそうだが、そうなると行き場を無くしたマイニング企業がどこでマイニングを行うのか、気になるところだ。海外ではこうした部分で規制が増えてきているが、国内ではマネーロンダリング防止のための仮想通貨規制が活発化している。
もちろんそうした規制は必要だが、消費者や投資家、関連企業が大幅に損をすることのない税制の改革についてもそろそろ着手していただきたい。