本日2020/04/21、NY原油先物市場が急落、一時マイナスを記録した。原油先物市場の歴史上、マイナス価格の実現は初めて。
供給量に対して需要が極端に減ってしまっている状況から起きてしまったこの状況、貯蔵することも難しくなってきており、お金を払って原油を引き取ってもらっているような状況になってしまっていることを意味する。
実は先物原油市場、bitcoinの価格にも大きく影響するので油断ならない状況だ。現在また$7000を割った。原油価格がbitcoinに影響を及ぼすという考えは、次の理由の通りである。
まず、bitcoinは米株式市場の状況に大きく相関があることは周知の事実である。米原油先物市場は、米国のエネルギー産業の経営が悪化することが懸念される。エネルギー産業の経営が悪化すると、それを取り巻く配送会社やその他産業などに波及し、最終的には米全体の産業に波及していく、つまり米株式市場への打撃である。米株式市場への打撃ということがわかっている今、先んじて株の売却、つまりリスクオフ局面に入ることになる。
bitcoinは過去のデータから見ても、米株式市場がリスクオフの局面に入るとより相関が強まる傾向にある。
https://www.tradingview.com/symbols/SPX/?exchange=TVC
データから見ると、米株式市場は4月11日から換算して約17%下落している。米中央銀行である連邦準備制度が介入している可能性があるにもかかわらず、である。bitcoinはコロナショック以降振れ幅がかなり大きくなっていることを鑑みると、今後一切油断ができない状況にある。
また、原油以外にも重要な指標として注目しておきたい内容として、採掘難易度(ディフィカリティ)調整がある。
https://btc.com/stats/diff
bitcoinは本日15時に一度難易度調整を行っている。難易度は+8%、大幅な上昇だ。筆者が確認している限りではハッシュレートの下落もなく安定しているように見えるが、半減期前、本日からおよそ2週間後にもう一段階難易度調整を控えていることは必ず念頭におきながら価格変動をチェックしていきたい。