スクウェア・エニックスがNFT事業に本格参入を決定!ユーザーの高まる期待と不安とは?

NFTとは(ノンファンジブルトークンとは?) NFT情報
NFT情報

NFTは、「Non Fungibe Token」の略称で日本語では「非代替性トークン」と訳される。

つまり、NFTは唯一無二のモノであると証明することができるのだ。インターネットが発達して誰でも気軽にデジタル作品のコピーを作成できるようになったが、オリジナルの価値を証明し所有権を示すことができるNFTは今の時代に必要な技術であるといえる。

昨今注目されているNFT市場は、2年でその規模が8倍以上になり急速な成長を見せている。

様々な企業がNFT市場に参入する中、国内でも大手企業が新たな事業としてNFTに参入する姿勢を見せている。特に注目を集めているのは、NFTで利用されているブロックチェーン技術を応用して作られたゲームであるNFTゲームだ。

今回は、そんなNFTゲーム市場に参入を決めた国内大手ゲームメーカーであるスクウェア・エニックスの動向について紹介していく。

NFTゲーム事業参入の足掛け、NFTデジタルカードの販売

まず本題に入る前に触れておきたいのが、10月にスクエニが行った実証実験についてだ。

NFT市場に参入する足掛かりとして、スクエニは10月にNFTデジタルカード「資産性ミリオンアーサー」を販売した。同商品は1枚1枚デザインのちがうシールになっており、LINEのブロックチェーン技術を使ってつくられた。LINEが提供するウォレット「LINE Blockchain」にて販売され、即完売となった。

スクエニのNFTゲーム
画像引用:スクウェア・エニックス第2四半期決算説明会資料より
https://www.hd.square-enix.com/jpn/ir/library/pdf/22q2slidesJPN.pdf

スクエニというブランドとNFTの話題性、そして購入にLINEアカウントを利用できることから、ユーザーは気軽かつ手軽にNFTに触れることができた。

今回の実証実験を経て、手ごたえを感じたスクエニは今後、LINEが提供する「LVC NFTマーケット」でも販売を試みる予定とし、さらに新規事業としてNFT市場へ本格参入することを発表した。

新たな試み、NFTゲームへの参入

11月5日、スクエニが発表した第2四半期決算説明会資料では、NFTやブロックチェーン技術を応用したゲームへの本格的な参入が示されている。

スクエニのブロックチェーンゲーム本格参入
画像引用:スクウェア・エニックス第2四半期決算説明会資料より
https://www.hd.square-enix.com/jpn/ir/library/pdf/22q2slidesJPN.pdf

ゲームを取り巻く環境とともに、ゲームの遊び方やユーザーの利用スタイルも大きく変化してきている。今後提供されるゲームは、こうした新しい技術を導入したこれまでとはちがう楽しみ方ができるものとなる。

トークンエコノミーを前提としたブロックチェーンゲームが浸透すると、ユーザーはゲームの中で実際の資産を形成することも可能となる。そうなると、ゲームの捉え方も従来とは大きく変わりそれを生業とするユーザーも出てくるだろう。

スクエニの強みは、今なお愛され続ける「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」などのビッグタイトルを複数持っていることだ。こうしたタイトルでNFTゲームが発表されれば、瞬く間に世界中から注目を集めることになるだろう。

NFTゲームで海外にもその名を轟かせるために必要なものはなにか

実証実験として取り組んだデジタルカードについては完売と好評ではあったが、気になるところもある。国内ユーザーにとってはLINEを通してアイテムを購入できることは手軽だと感じるが、日本から出ればその状況は一変する。

果たして、LINEのブロックチェーン技術をこのまま採用し続けることは得策だろうか?世界を相手にする大きな市場だからこそ、国内ユーザーだけに留まらず世界中のユーザーに利用されるサービスでなければならない。

そのためには、もっと流動性の高いトークンを発行しているブロックチェーン技術をベースにNFTゲームを開発していく必要があるのではないだろうか。

もちろんデジタルカードは試験段階でステップの一つであるため、既にその構想は練られているかもしれない。特にビッグタイトルを抱えるスクエニは、それらのブランドを使うタイミングや舞台を選ばなければならないだろう。

今後の見通しの考察

NFTやメタバースなど、最近注目度の高い市場に参入の意志を示した大手ゲームメーカースクウェア・エニックス。その名でNFTゲームを出すと決まれば、仮想通貨愛好家だけでなくゲームファンたちからも多くの注目を集めることになる。つまり、ますます仮想通貨関連市場が盛り上がることになる。

一方で数々のビッグタイトルを持つ同社は、どこでそのゲームを開発し発行するかということが非常に重要なポイントとなる。選択を間違えれば「コケる」大きな要因となるだろう。一度失敗してしまうと取り返すのは至難の業だ。

盛り上がり続ける仮想通貨市場ではあるが、まだまだ不安定な部分も多い。世界中で愛され続けるNFTゲームを開発するために、慎重に議論を重ねて欲しいところだ。

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