OpenSeaが新たにNFT売買方法である「SeaPort」をローンチしたと発表した。
従来の方法からよりさまざまな方法で取引を行うことができるようになるNFTユーザーにとっては朗報だ。
今回はこのSeaPort導入によってどのようなことができるようになるのかに着目していきたいと思う。
SeaPortとは?
従来、OpenSeaでNFTを購入するためには仮想通貨での購入しかできなかった。
たとえば100ETHのNFTがOpenSeaで出品されていたとしよう。当然だが、これまではこのNFTは100ETHでしか購入することができなかった。
今回のSeaPortという機能を導入することによって、物々交換をすることができるようになる。たとえば、100ETHという価格で出品しているNFTに対して、50ETHと、50ETH相当のNFTを交換にどうか、というオファーを出すことができるようになるのだ。
そのほかにも、大きなNFTプロジェクトの部分売買をすることができるようになっていたり、表示されている価格以上の価値を感じている場合は追加で投げ銭を送ることができるチップ機能もSeaPortによって実現可能だと言われている。
セキュリティ面についての調査
上記の機能はスマートコントラクトによって行われ、しかもオープンソース化されている。
つまり、OpenSea自体は開発に携わっているものの、それらのコントラクトの所有権を持っているわけではなく、自由にコードをアップデートすることができる立場にもないというのだ。
全てのNFT構築者、クリエイター、コレクターのものです、という発表から汲み取ることができるように、さまざまな人たちが関わっていることが窺える。
コントラクトの監査自体はOpenZeppelinがレビューを実施、Trail of Bitsがプロトコル監査を実施している。
いよいよNFTそのものに価値がつくようになるのか?
本件のポイントは、物品自体を物々交換に使用することができるようになっている点である。一歩間違えれば価値ゼロの電子ゴミになってしまうという不安が拭えなかったのだが、本プロトコルは価格がついているNFTを売買に使用することができるようになっているのだ。
物々交換を成立させることができるようになるということは、NFTの価格安定化、ないし価格の保証にまた一歩進んだことになるのではないだろうか。
反面、最初につけた価格からあまり変動しなくなる副作用も考えられることができるので、初値やブランディングがより大事になるのではないかと個人的に予想を立てている。問題も多いが、次の一手が楽しみでもあるニュースだった。