NFTを活用したチャリティオークションが盛んになってきている。
つい先日も、国内でCryptoNinjaとコラボしたNFTチャリティオークションが行われ大きな注目を集めた。
今回は、3つのチャリティオークションの事例を取り上げながら、NFTがもたらす価値について考察していく。
「CryptoNinja」が約300万円で落札、NFTチャリティオークション
世界中から注目を集めているCryptoNinjaは、2021年9月にスタートしたNFTプロジェクトだ。
イケハヤことイケダハヤト氏が主導する同プロジェクトは、公式コミュニティ2.8万人を超える大規模なものとなっている。
NFTのみに留まらず、アニメPVやゲーム制作が既に決まっており、NFTの可能性が無限大にあることを示している。
今回は、猫の腎臓病予防薬の開発を行っている一般社団法人AIM医学研究所を支援するチャリティプロジェクトに参加する形となった。
CryptoNinja銘柄のNFT作品は、同チャリティプロジェクト内で約300万円の値がつき落札された。
売上の一部は、主催の株式会社時事通信出版局を通して、支援先に送られる。
マドンナ×ピープル、チャリティオークションで総額8130万円分落札
名高い米アーティストの一人マドンナは、NFT作品3つをチャリティオークションとしてSupeRareに出品。総額約8130万円で落札された。
同NFT作品は、マドンナがピープルと起ち上げたNFTコレクション「創造の母(Mother of Creation)」からの出品となった。
ピープルは、NFT界で最も有名と言っても過言ではないNFTアーティストの一人だ。
世界的に有名な両者がタッグを組むことにより、注目度は上昇。
チャリティオークションは当初の予定を延長して、入札が続く事態となった。
NFTによるチャリティオークションでウクライナ支援も
ロシアに侵攻により非常事態となったウクライナ、依然として状況は改善されていない。
ウクライナ支援に関しては各国で様々な動きがあるが、NFTによるチャリティオークションも開催されている。
ウクライナのデジタル転換省は、国内のゲーム開発者が手掛けるNFTコレクション「Avatars for Ukraine」を公式とし、チャリティオークションにかけている。
このチャリティオークションの売上は、ウクライナ兵士に対する医療支援に利用される。
NFTがつなぐグローバルネットワークのメリット
国内外を問わず、NFTを使ったチャリティオークションが盛んになってきている。
なぜチャリティオークションにおけるNFT出品が注目されているのか。
大きなメリットは、NFTがもたらすグローバルネットワークの強さだ。
既存のNFTコレクションは、既に国境をまたいでコミュニティが形成され、多くのファンをつくり上げている。
チャリティオークションでNFTコレクションとコラボすることにより、そうしたグローバルネットワークを根こそぎ捉えることができるのだ。
これまでのチャリティだと、法定通貨による募金や送金がメインとなっていた。
しかしそれだと、対象範囲が国内に狭まるというデメリットがある。
しかしNFTを介せば、仮想通貨という国家の垣根を超えた金融システムを使うことができ、どこに住んでいてもチャリティに参加できるようになるのだ。
NFTは最早ただのデジタルアートではない。プロジェクトの理念やそれに賛同するファンで構成されるコミュニティは、莫大な力を持っているのだ。