仮想通貨を少しでも触ったことがある人にがいれば誰もが聞いたことがあるプライバシートークアプリ、Telegram(テレグラム)。
今回、そのテレグラムのチャット上で、仮想通貨TONcoinをユーザー間で送信できるようになったと発表されている。手数料は無料だ。
今回の記事では、そのインパクトの大きさとTONの可能性について考察していきたい。
仮想通貨TONCoinとは?
まずTONcoinという仮想通貨について見ていこう。
仮想通貨TONcoin、通称TONは、もともとTelegram社が開発を行っていた「TheOpenNetwork」という仮想通貨開発計画がもとになっている。
当時このプロジェクトは、Gramという通貨を発表し、それをTelegramに組み込むことを計画していた。Gramは匿名性が高い通貨で誰がどんな取引をしているのかがたどりにくいようになっているというのが売りだった。
これは、Telegram社のCEOはネット上で誰しもが匿名でやり取りすることができることを理念に掲げられていることや、テレグラムアプリ本体とのシナジー効果も期待されてスタートしている。
しかし、GramはICOと呼ばれる手法で資金調達を行った結果、米証券法違反で提訴されてしまい、一旦開発が完全に中止されてしまったのだ。
そこからThe Open Networkは当時のリソースや構築したエコシステムを全てオープンソースネットワークであるTON Foundationに引き継ぎを行うことを発表。
計画は頓挫したかのように思えたが、引き継いだTON FoundationがGramに代わりTONcoinで計画を進行し続け、今回のTON連携にまで漕ぎ着けたようだ。
TONの魅力
もちろんただの匿名性の高いコインであれば既に数多のコインがある中で、業界も成熟してきており、あまり魅力的に感じないであろうが、このコインの特徴をいくつか挙げていく。
・匿名性が高い
・PoS
・エコシステムにDeFiプロジェクトが複数存在
・エコシステムにNFTプロジェクトが複数存在
・ETHトークンブリッジ機能搭載
・BNBトークンブリッジ機能搭載
話題に事欠かない現在のメインコインたちの重要機能を有していることがわかる。今回のテレグラム連携機能と、匿名性の高さによってどこまで市場に食い込むことができるのかに注目だ。
TONのプロジェクト
TONを使用したプロジェクトをいくつかご紹介する。
DeFi
NFT
ロードマップは沈黙を保っているが、将来性は見込みアリか?
ここまでTONの魅力を伝えてきたが、TONの弱みも紹介しておきたい。
TONの弱みは、プロジェクトのロードマップが全く更新されていないことにある。
21年5月にこれまで「テストネット」とされてきたところが「メインネット」に名表変更される形でネットワークが公開されて以来、ロードマップがほとんど更新されていない。
ロードマップはコインの今後の魅力を伝えていく上で非常に重要なマーケティング要素だ。期待が高まればその分コインの価値が上がる。
見通しが立っていないのか、それともリソースが足りておらす、優先度を下げているだけなのか。この辺りを見極めることがこのコインの真価を見定める上での重要ポイントではないだろうか。