今回のアルトコイン週報では、クジラの数から見るイーサリアムとビットコインの関係、バイナンスの警告、機関投資家の今後の方針に関する情報をピックアップしてご紹介したい。BTC、アルトコイン両方を保有・投資している方は要チェックだ。
トピック: クジラの数で、イーサリアムがビットコインよりも優勢
クラーケンインテリジェンスによると、ビットコインからイーサリアムへのマネー流出が増えていることが分かった。
ビットコインのクジラとイーサリアムのクジラを比較すると、今年初めにはビットコインのクジラの数はイーサリアムのクジラの20倍ほどあり圧倒的だった。しかし6月になると立ち位置は完全に逆転している。ビットコインのクジラは減少を続けているが、イーサリアムのクジラは安定している。
クジラは、ビットコインでは「1000BTC以上保有するウォレット」イーサリアムでは「1万ETH以上保有するウォレット」と定義されている。ビットコインの時代は終わり、イーサリアムの波が来ているのかもしれない。
トピック:バイナンス、ポーランドの金融規制当局から警告を受ける
仮想通貨取引所バイナンスは、世界各国の金融当局から規制圧力を受けている。今回新たにポーランドの規制当局が同社に対して警告をした。
7月6日、ポーランド金融監督庁(PFSA)がバイナンスは同国内で認可や監督を受けていないと指摘。さらに投資家に対して、「資金の損失につながる恐れがある重大なリスクを伴う可能性がある」として、バイナンスを利用する際のリスクを警告した。
バイナンスはポーランドの他に、日本やカナダ、米国などの国から警告を受けている。これに対してバイナンスのCEOは「バイナンスは規制当局に協力する」姿勢を見せているという。
トピック: 機関投資家の8割が今後保有量を増やす方針
新しく行われた調査によると、仮想通貨を保有しているヘッジファンドや機関投資家の幹部は今後保有量を増やすつもりであることが明らかになった。
ロンドンを拠点とする仮想通貨ファンドであるニッケル・デジタルアセットマネジメントが、100人の投資家を対象に調査を行った。調査対象の82%が、2023年までにデジタル資産の保有量を増やすつもりだと回答したという。
回答者の内訳は、米国、英国、フランス、ドイツ、アラブ首長国連邦に投資したことがある50人のウェルネスマネージャーと50人の機関投資家である。
40%が「保有を大幅に増やす」と回答する傍らで、7%が「保有を減らすつもり」であると述べ、1%が「保有する全ての資産を売却する予定」だと回答した。
デジタル資産への投資を増やす主な理由として、「市場が長期的に成長する見通しのため」だということが分かった。ニッケル・デジタルアセットの共同創設者兼CEOであるアナトリー・クラチノフ氏は、デジタル資産への信頼度が高まっており、このトレンドは今後も続くだろうと予想している。
まとめ:短期的にはネガティブ、しかし長期的はポジティブか
現在仮想通貨の代表格であるビットコインの価格が下落トレンドであることから、仮想通貨全体が落ち込み気味だという見方が強い。しかしもっと細かい視点で見ると、イーサリアムへの資金流入が増えている。さらに広い視点では、デジタル資産は今後もっと発展するとも考えられている。
最近の下落トレンドは仮想通貨全体が次のステップに進むための過程にすぎないのかもしれない。