最終的な価格は先週と比較してそれほど変化なく横ばいになっているものの、アップダウンが非常に激しくなった一週間だった。
大きく上昇するのかそれとも大きく下落するのか。どちらに転ぶかわからないような荒れ相場である。ビットコイン保有者や投資家が増えてきているため、何がどう最新の相場に関与しているのかが見えにくくなってきているが、今週もしっかりと考察ポイントを押さえていきたい。
先週のビットコインチャート(1月25日~1月31日)
こちらが先週のビットコインチャートだ。
週のはじめと終わりの価格はそれほど変わらないが、途中のボラティリティが非常に高い。突然に急騰しているポイントもチェックしたい。 一気に駆け上がっているところを見ると、大口の買いがあったと見ることができる。しかしそのまま上昇には至らずに、価格は320万円〜340万円を推移している。
トピック:米国・確定申告シーズン到来と含み益への課税の可能性
米国では確定申告シーズンがこれから始まり、特に1月終わりにかけての利益確定が毎年著しい。ビットコインについても同じで、毎年1月になると大きく売りに出る人たちが増える。
今回荒れているのは、全体的に上昇トレンド(買いの動きが基本強い)の中で、確定申告の動きが起きているからこその激しい上下の動きが起きているのではないかと考えることが可能だ。
買いの力が想像以上に強いのか、どれだけ売りが入ったとしても買い支えられる。しかし上がったら上がったで確定申告の動きが強まる。そのような状況が一つあるのではないかと考えられる。
また、同時に米国での含み益への課税の可能性から利益確定を急ぐ流れにも注目したい。
イエレン財務長官の含み益への課税の提案を巡って現在市場は荒れている。対象になるのであれば、利確に急ぐのは明確。チキンレースが繰り広げられていることに注目だ。
トピック:中国の春節(チャイニーズニューイヤー)がやってくる。短絡的な下降トレンドになるか?
2月12日に控えている中国の春節、チャイニーズニューイヤーにも注目したい。
チャイニーズニューイヤーは毎年大きなお金が動く。中国人が皆正月を地元で過ごすために帰省するからだ。
利益を確定させるために個人投資家たちが動いていることも考えられるが、別の視点から見て世界のビットコインのマイニングプールの60%が中国にあることから、彼らに協力しているマイナー達も利益を確定させたりビットコインを売ったりする動きが見られるだろう。事実、売り圧力が中国から強まっているという情報もある。
どのタイミングまで売られ続けるかわからないがしばらく売りの動きが強まりそうだ。
トピック:取引増でコインベース含む大手仮想通貨の取引所のサーバーがダウン・障害発生
イーロン・マスク氏がプロフィールを#bitcoinに変更したことを受けて。bitcoinが一間置いて大きく上昇した。ユーザーアクセスが集中し、コインベース、クラーケン、バイナンスなどの大手仮想通貨取引所で一時的なサーバー障害が起こっていたことがわかった。
この間ビットコインは20%上昇している。この「イーロンマスク砲」は、取引所からは異常な市場状態と認識され、コインベースでは購入障害が報告、バイナンスは市場状態を受けてこの間すべての仮想通貨出金を一時的に停止、 ロビンフッドなどは仮想通貨取引制限した。現在では既に一時的な障害はすべて解決されている。
この一連の流れはロビンフッドで行われたGameStop株の事件の尾を引いている。事件は「wallstreetbets」の個人投資家集団が起こしている。
先週のまとめと考察
チャートのアップダウンをそのまま表すかのように荒れる要素が多い一週間だった。チャイニーズニューイヤーはまだ終わってないので来週の頭まではしばらく荒れ相場が続きそうだ。
上下幅が大きく、毎日推移するこの状況であればデイトレを行うと儲かる可能性があると考えている人は、プロでも読むことが難しいのでやめた方が良いということを先に伝えておく。
ある意味一攫千金チャンスではあるものの、リスクはしっかりと踏まえて進めていこう。