大幅に下落気味だったビットコインだが、先週は回復を見せた。
1月は大きく下落するタイミングもあったが、2月に入ってやや上昇気味のビットコイン。2月は一体どうなっていくのか気になるところだが、まずは1月の動向を含めてビットコインの動向を振り返るとともに、日本と米国の仮想通貨に対する動きを紹介していく。
先週のBTCチャート(1月31日~2月6日)
1月に入ってから400万円を下回るほどの下落を見せたビットコインだったが、先週は価格を回復させ500万円台に近づけた。先月21日に大幅な下落を見せてから、重たい値動きが続いていたが21日以前の価格に戻ってきており今後の動きに注目が集まる。
トピック: 1月のビットコインは下降傾向、2月は上昇気味
昨年末から価格の下降が強く見られたビットコイン。
年初も引き続き上値が重たい推移を見せることとなった。1日に540万円台からスタートしたビットコインは前半400万円台中盤を推移していたが、21日を境に一気に下落。23日にはついに400万円台を切る暴落となってしまった。
そこから価格を取り戻したものの月末は430万円台で着地し、年初から見ても下降トレンドの月となった。
2月に入ってからは価格が回復傾向となっており、6日時点で490万円台まで上昇。
暴落を見せた1月21日以前の価格帯まで戻ってきている状況だ。ただし、10日は再びCPI(米消費者物価指数)の発表を控えており、これによって価格が大きく動く可能性がある。
2月はまず10日のCPI発表による影響を見ていく必要がありそうだ。
トピック:米で法案提出、仮想通貨少額決算を免税にする意向
米では、仮想通貨の少額決済に対して免税する「仮想通貨課税公正化法」が提出された。
提出は、Suzan Delbene議員(民主党)とDavid Schweikert議員(共和党)両名によるものだ。
法案の内容は、200ドル(約2万円)までの仮想通貨取引に対して免税を行い、申告義務を付与しないというものだ。
現行の税制では、細かな取引にも税金がかかるようになっており、通貨を決済に使用した場合は金額に関わらずIRS(米入国歳入庁)に報告する義務が課されている。200ドルまでの免税が施行されれば、日常で使うような少額決済では面倒な手続きが必要なくなり、ユーザーの利用促進につながるだろう。
トピック:JVCEA(日本暗号資産取引業協会)が新規コイン上場審査過程の簡素化検討
日本でも仮想通貨に関する動きが見られる。JVCEAがm国内取引所に新たに上場する通貨の審査を、より簡素化することを検討している。
これまでの煩雑な審査過程を通る通貨は、申請から上場までに6ヶ月以上の時間を必要としていた。
こうした状況だと、日本で上場する頃には既に価格が吊り上がっているというケースもあるだろう。JVCEAは、条件を満たす通貨の審査簡素化を検討している。
これが実現されれば海外で話題の通貨がいち早く国内市場にも現れることとなり、海外と国内の通貨の時差を埋めることにつながる。
先週のまとめと今後の見通しの考察
ビットコインは価格を取り戻し、2月の更なる回復が期待される動きとなっている。
今年に入ってから各国で仮想通貨に対する様々な動きが見られ、特に昨年ビットコインを法定通貨としたエルサルバドルはIMFから指摘が入るなど、仮想通貨に対してややネガティブなニュースもあった。
一方で、米や日本では仮想通貨に対するポジティブな改革の動きが見られており、今後仮想通貨にとって良い環境が作られていくビジョンが見える。ただし、現段階では議論が交わされている程度なため、実際に制度が改革されるのにはまだまだ時間がかかりそうだ。