先週はビットコイン価格が300万円台で落ち着き、長い下落相場から抜け出すことができた。今週も同じ価格帯を維持できれば、じきにビットコイン価格は戻っていくだろう。
本記事では、価格と一緒に回復を見せている資金調達率についてと他2つのトピックについてお伝えしていく。
先週のBTCチャート(8月1日~8月7日)
先週のビットコインは、週の始め300万円台でスタートした。8月に入ってから乱高下があったものの、価格が著しく下落することはなく296万円台のラインで踏みとどまり反発。6日以降は300万円以上を維持しながらもみ合いを続け、8日に入ってからは324万円台のラインを突破した。
トピック:ビットコイン資金調達率、標準値に回復
しばらくの間、著しい価格の下落を見せていたビットコイン。資金調達率も下落傾向にあったが、つい2週間ほど前から標準値へ回復した。
その後、一時標準値を下回ることもあり、市場では再び弱気相場の始まりが危惧されていたが、先週発表された数値によってその空気も一掃された。
先週は、一週間と推して資金調達率が標準値からプラスを維持。ここ最近と比べると、非常に良い傾向と言える。
資金調達率が上がることによって、市場には再びビットコインが流れ込むことになる。これによって市場が活気づき、ビットコイン価格の更なる回復につながるのだ。ただし、ビットコインの価格がまた急落することがあれば、当然資金調達率も下がるだろう。
つまり、ビットコイン価格が戻るためには、価格を維持しながら資金調達率もプラスでキープする必要がある。現在の傾向は、回復に向かう兆しとして非常に良いものだ。この中で、もう一押しがあればビットコインは良い波に乗ることができるだろう。
トピック:マイクロストラテジー社CEOセイラー氏の退任とビットコインへの影響
現在、ビットコイン保有企業ランキング1位のマイクロストラテジー社。CoinGeckoによると、保有量は129,218BTCとなっており、先日保有ビットコインを売却したテスラ社の約2.7倍となっている。
そんなマイクロストラテジー社CEOであるマイケル・セイラー氏が退任したことで、同社が保有するビットコインの行方に注目が集まっている。なぜなら、これまでの同社のビットコインに関する同行は、セイラー氏の意向を深く汲んでいると見られているからだ。退任によってその意向が消え、保有ビットコインが売却されるのでは、という懸念もあった。
しかし、同社はこれに関連して声明を発表。今後もビットコインの保有及び取得に関しては続けていく旨を明確に示した。
そもそもセイラー氏はCEO退任後も、取締役会の議長や投資委員会委員長としての役割を担ったまま、同社に貢献していくという。これにより、ビットコイン大口保有企業による大量売却は、今のところ無さそうだ。
トピック:SECがバイナンスを含む米国内全ての仮想通貨取引所を調査
SEC(米証券取引委員会)は、現在バイナンスを含む米国内全ての仮想通貨取引所に対して調査を行っていることが明らかになった。その数は40社以上にものぼるという。
しかし、SECには仮想通貨取引所の調査を行うような監督権限は、今のところない。この問題に対しては、仮想通貨を証券法によって取り締まるSECとコモディティとして扱うCFTC(米送品先物取引委員会)の間で、権限の有無が争われている。
先週のまとめと今後の見通しの考察
ビットコイン価格が落ち着き、ようやく300万円台での安定を見せてきた。これにともなって、資金調達率も回復を見せ、大きなプラスの流れができつつある。
一方で、米国内では仮想通貨取引所に対する調査が行われており、波紋を呼んでいる。
8月、この状態を維持することができれば、自ずとビットコインは回復していくだろう。それを阻むような動きが、各国で強まらないことを願うばかりだ。