テラ・ショックから3週間以上経っているが、相変わらずビットコインの価格推移は低調だ。
5月当初は好調だったビットコインの動きは落ち込んでおり、この状況はまだしばらく続きそうだ。
今回は敢えてテラの話題から外れ、国内外で話題となっているビットコイン決済に関するトピックと現物ビットコインETFの現状について紹介していく。
先週のBTCチャート(5月23日~5月29日)
先週のチャートを見ると、週始めは380万円台まで価格を取り戻しているが、その後24日を迎えずに急落していることがわかる。
その後も価格は安定せず、乱高下を繰り返しながら低迷は続いている。
ただし、30日直前には価格上昇の兆しが見え始め、その後順調に伸びていっているので今週の動きにはやや期待が持てそうだ。
ライトニングネットワークを活用したビットコイン決済実証実験、国内で
26日、ビットバンクはフルグル合同会社、株式会社Nayuta、Diaond Handsの3団体と共に、ライトニングネットワークを活用したビットコイン決済の実証実験の実施を発表した。
ライトニングネットワークとは、ビットコインの取引スピードを上げるために開発されたレイヤー2ソリューションだ。
ビットコインによる取引スピードが格段に上がるため、決済などの活用に期待が高まっている。
今回行われた実証実験では、ライトニングネットワークを利用してビットコインを使った飲食代金の支払いを実施。
その際の決済スピードは1件につき数秒程度で、安定して利用できる結果となった。
現在、国内ではビットコインによる決済はそれほど浸透していない。しかし、こうした実証実験と通して開発を進めていくことで、近い将来日常生活の中でビットコインを利用する機会が増えるだろう。
トピック:米Stripe社によるビットコイン決済がリスタート
国内でもビットコイン決済が話題になっているが、24日米Stripe社によるビットコイン決済のリスタートも話題となった。
同社は各国で決済サービスを展開するプロセッサーだ。
既にビットコイン決済関連サービスも提供していたが、2018年時点で大きな課題に阻まれビットコイン決済サービスを停止していた。
ビットコインで決済するにあたって、決済時間の長さをはじめとした課題が大きな障壁となったのだ。
ところがライトニングネットワークの普及によって、そういった課題を解消できる見込みがでてきた。
サービス停止から4年以上の歳月を経て準備が整い、今回の再開に至る。
トピック:現物ビットコインETFはまたもや非承認
何度も取り上げてきた話題ではあるが、今回もSECによって現物ビットコインETFが非承認となった。
日承認の理由はこれまで同様、投資家や消費者の利益を守るための要件を満たしていないということだ。
今回日承認となったETFは、ヘッジファンドワンリバー・デジタルが申請したものになる。
これまで数々の企業が現物ビットコインETFの申請に失敗してきたが、今後も同様の流れは続きそうだ。
先週のまとめと今後の見通しの考察
ビットコイン市場はテラ・ショックの影響から立ち直れていない状況だ。
しかしそういった状況でも、ビットコイン関連事業は世界中で動きを見せている。
その中でも、今回はビットコイン決済についてお伝えした。
ライトニングネットワークを利用した決済サービスによって、これまで仮想通貨に関わってこなかった日本人が、ビットコインに触れる未来が近づいていると捉えることができる。
今後のビットコイン決済関連情報も注目度が高まるだろう。