先々週に引き続き、ビットコインは500万円台をキープしている。今回はビットコインの今後の価格変動に言及したトピックを選定した。また、エルサルバドルのビットコイン法案の進捗状況や米ミズーリ州でのBTC配布についても紹介している。
先週のBTCチャート(8月16日~8月22日)
こちらが先週のビットコインチャートだ。週の半ば19日には480万円ほどにまで下落したものの、再び上昇。540万円台で着地した。
トピック:ビットコインはダブルバブルに直面する!?
新たなデータによれば、ビットコインは「ダブルバブル」に直面しており今年で2回目の天井を見ることになるという。
投資会社カプリオールのCEO、チャールズ・エドワーズ氏は18日のツイートで、「2021年は2013年と同様のダブルトップの強気サイクルと類似点がある」と指摘した。
2021年のビットコインの値動きが、2013年か2017年のどちらの動きに近いかについては意見が分かれている。とはいえ未実現利益(UP%L)という指標を使うと、ビットコインの収益性について同様の結果が出たのは2013年だけだ。2013年と2021年のビットコインのみが、未実現利益を0.5以上に保ったとされている。
こうした指摘はビットコイン価格が10万ドル以上になると予想する「ストック・トゥー・フロー(S2F)」モデルを裏付けるものとなる。
トピック:エルサルバドルでビットコインに関する銀行規制案を発表
エルサルバドルの中央銀行であるバンコ・セントラル・デ・リザーバ(BCR)が、ビットコインに関する銀行規制案を公表したことが分かった。
8月17日に公開された2つの文書で、銀行や金融機関がビットコイン関連サービスを顧客に提供する方法が示された。
1つ目の「ビットコインおよびデジタルドル向けデジタルウォレットプラットフォームの運用承認のためのガイドライン」と題された文書では、ビットコイン法案に従いBTCを法定通貨として定義。
2つ目の「ビットコイン法の適用を促進するための技術基準」では、1つ目の文章の詳細をより長く書かれている。
金融機関がデジタルウォレットを提供するためには、中央銀行へ申請を行う必要がある。また、「すべての顧客に本人確認が行われる」「銀行や企業が保有するビットコインは全て部分準備ではなく完全に削除裏付けられている必要がある」などが定められている。
なお、エルサルバドルでは、ビットコインを米ドルに変えて出金できるATMの設置も始まり、日常生活への浸透が徐々に具体化しつつある。
トピック:米ミズーリ州で市民1500人にビットコイン配布の計画
米ミズーリ州クールバレー市の市長は、同市内の市民1500人にビットコインを配布することを検討している。
地元メディアのKSDKのインタビューで市長は、「この街のすべての世帯がビットコインを受け取ること」を望んでいると語った。この計画のために資金を提供する投資家もいるとのことで、市長は「これに合わせていくつかの政府資金も手に入れようとしている」と話している。
市民に配布するビットコインの量については指定していなかったものの、1人あたり最大1000ドルであることを示唆しているという。
アメリカではミズーリ州以外の首長も、仮想通貨を支持するスタンスをとっている。マイアミ市長は住民がビットコインで税金を支払うことを許可している。
まとめ:価格は今後どこまで上昇するのか?
ビットコインはここ数週間で上昇を見せており、どこまで続くのか世界中の注目を集めている。「今回の上昇は短期的なものだ」という見方もあり、ダブルバブルに直面する可能性にも言及した。しかし、ペイパルがイギリスで仮想通貨売買をスタートするとの報道もあり、ファンダメンタルでは追い風材料が再び増えつつある。年内に史上最高値の700万円を超える見込みも決してゼロでは無いたいため、注意深く観察を続けたい。