先週はビットコインと共に下げ相場となったアルトコインだが、一部のコインは大きなニュースと共に価格を大きく上昇させる様子を見せた。
今回は新たなステーブルコイン発行で価格上昇したトロンについてと、その他仮想通貨決済関連のトピックを2つ紹介していく。
トピック:GUCCI、一部店舗での仮想通貨決済を導入
世界に名高いイタリアの高級ブランドGUCCIは、今月中にアメリカの一部店舗で仮想通貨決済を導入することを発表した。
今回の取組は仮想通貨実験の一種で、今月末にはアメリカ国内の5店舗にて実験的に導入される予定だ。同実験が成果を収めれば、今年の夏中には北米を中心に実際に仮想通貨決済の導入が計画されている。
決済に使われる仮想通貨は現段階で以下のものが想定されている。
BTC(ビットコイン)
BCH(ビットコインキャッシュ)
WBTC(ラップドビットコイン)
ETH(イーサリアム)
LTC(ライトコイン)
DOGE(ドージコイン)
SHIBA(シバイヌ)
ステーブルコイン5種(米ドル連動)
GUCCIは今回に限らず、精力的に仮想通貨分野での実験を行っている。
The Sandboxのメタバース土地であるLANDの購入やNFTの発行なども話題となった。積極的な姿勢は、仮想通貨ユーザーの期待と注目を集めていくだろう。
トピック:Solana Payが新機能「トランザクションリクエスト」を実装
5日、決済システムであるSolana Payが新たな機能を実装したことが発表された。
今回追加されたのは「トランザクションリクエスト」といって、Solana Payとモバイル型ウォレットの相互通信ができるようになる機能だ。
今回は、まずPhantomとSolflareという端末でサポートが開始される。また、順次他のウォレット端末でも利用ができるよう、拡大していくという。
トランザクションリクエストの実装により、店舗にあるPOS端末との一度の取引の中でNFT発行とロイヤリティトークンの付与ができたり、SOL(ソラナ)を持っていなくても店舗がその場でSOL取得からNFT発行などの手数料を負担できたりと、これまで以上に実生活の中でのSOL活用が広がっていくことが予想される。
トピック:トロン基盤のステーブルコインUSDDがローンチ
5日、トロン基盤で発行されるステーブルコインUSDD(ディセントライズド USD)がローンチされた。
トロン基盤ではあるが、クロスチェーンプロトコルによってイーサリアムやBNBチェーンでの利用もできる。
ローンチ後には、UniSwapなどのDEXで取扱いがスタートし、大きな話題となった。今回のローンチによってトロンは前日比+23%の大幅上昇を見せ、市場は大いに賑わう形となった。
先週のまとめと今後の見通しの考察
先週はビットコインと共に、価格を下げる動きが相次いだアルトコインだったが、話題性の高いコインはそれぞれ独自の動きを見せることとなった。特にステーブルコインをローンチしたトロンは、相場の下落にも関わらず前日比+23%まで上昇し、大いに盛り上げてくれた。
ここに、アルトコインの強みが出ているように思う。各アルトコインの動向を逐一追っていけば、全体的な下げ相場の中でも光を見出すことができるだろう。