ビットコイン同様、価格の低迷が続くアルトコイン。
イーサリアムは、10日の下落以降価格の回復ができず、16万円台でもみ合いを続けている。
チャートの動きはビットコインを基本としているものが多いが、その中でも違った様子を見せているものもある。
その中の一つであるソラナは、10日の下落以前の水準まで価格を回復させている現状にある。
今回は、そんなソラナに関連する新たなトピックと、シンガポールでの規制強化、Axie Infinityのハッキング事件続報についてお伝えする。
トピック:Web3.0スマホ、Solana Mobileが「Saga」発表
SOL(ソラナ)の開発を手がけるソラナラボは、Web3.0スマホSolana Mobile「Saga」をリリースすることを発表した。
SagaはWeb3.0に特化しており、秘密鍵の保護やNFTやDeFiなどの取引プラットフォームを搭載するなど、関連機能が充実したスマホだ。
同スマホは、アメリカ・カナダ・イギリスから予約販売が開始される予定で、最初の出荷は2023年初頭を予定している。
現状、Web3.0アプリでスマホに対応しているものは少ない。そこでSolana Mobileは、スマホ向けにdAppsを開発できるよう約13億円規模のエコシステムファンドのローンチも発表している。
これらの取組みを合わせることで、Web3.0に特化したスマホ関連事業の先駆けを狙う。
トピック:厳しい仮想通貨規制を、シンガポール
今年に入ってから非常に不安定な動きを見せている仮想通貨市場。
この状況を踏まえて、各国ではそれぞれの規制整備を進めている。
MAS(シンガポール通貨庁)のSopnendu Mohanty氏は、厳しい仮想通貨規制について言及し、大きな話題となっている。
MASは現在14社の関連企業にライセンスを与えているが、今後はライセンス付与をより厳しいものにし、適性を見極めていくことを示唆している。
トピック:Axie Infinity大規模ハッキング被害、完全補償へ
人気NFTゲームAxie Infinity(アクシーインフィニティ)は、3月に起きた大規模ハッキング被害によって流出した仮想通貨のすべてを完全に補償することを発表。
同ハッキング事件では、当時価格で合計約750億円近くの仮想通貨が流出していた。
これに対して、被害を受けたユーザーが失った仮想通貨の全量が補償されることとなった。
しかし、当時価格と比較すると補償されるETH(イーサリアム)の価格は約65%も低下している。このため、ユーザーにとっては損失であることに変わりはない。
同補償と共に、事件後停止し続けていたRoninブリッジの再起動が決まっている。
先週のまとめと今後の見通しの考察
ソラナはビットコインやイーサリアムとはやや違った動きを見せている。
これがアルトコインならではの良さの一つだろう。
それぞれの事業や展開によって、未来を切り開くことができる可能性を秘めているのだ。特にイーサリアムキラーとして昨年大ブレイクしたこともあり、注目度は高い。
一方で、今年に入ってから2度もネットワークが停止するトラブルにも見舞われているため、予断は許さない状況にはあるため、注意が必要だ。ビットコインやイーサリアムが低迷する中で、ソラナをはじめとするアルトコインがどこまで独自の動きを見せてくるか、注目していきたいところだ。