昨年大きな盛り上がりを見せた仮想通貨市場。NFTやメタバース関連の新たな事業はそこからどんどん広がっていったとも言える。
国内と海外の仮想通貨関連ニュースを見比べていると、やや国内の方が盛り上がっているようで現在は少し温度差さえも感じている。
今回は、国内取引所新規上場通貨、国内発パブリックチェーンプロジェクトについて取り上げながら、Metaの事業売却について触れていく。
トピック:2月にはステーブルコインDAIが上場、国内取引所で新規取り扱いが相次ぐ
仮想通貨市場は今低迷の時期を迎えているが、一方で国内取引所では新たな取扱い通貨が続々と登場している。
1月には下記の取引所でそれぞれ新規上場が発表された。
フォビ・ジャパン…XYM(シンボル)
bitbank…MAKER(メイカー)
GMOコイン…ADA(エイダコイン)
BITPOINT…DEP(ディープコイン)
さらに2月は、ステーブルコインDAIがCoinBestで上場することが既に発表されている。
GMOコインで上場したADAは昨年大きく飛躍した通貨の一つだ。
注目を集めている通貨が続々と国内取引所へ上場することで、新規ユーザーが増えていくことは間違いない。国内の流通量が増えていくことで、相場に活気が出ることを願う。
トピック:旧Facebook(Meta)が「Libra」関連事業を売却の可能性
昨年、仮想通貨市場に参入し社名をMetaに変更した旧Facebookは、順調に仮想通貨関連事業を進めているものと思われていたが、このほど関連事業の資産売却を検討しているとのニュースが各メディアで報じられている。
同事業自体は社名を変更するかなり前から始まっており、スタートは2019年だった。
同事業で発表されていた「Libra」と呼ばれる通貨は、「Messenger」や「WhatsApp」などのプラットフォームで決済手段として利用できるよう開発が進められていた。
ところがLibraがステーブルコインとされる計画や様々な問題点から米国規制当局から批判を受けており、その後改善に努めているところだった。
トピック:Astar Networkが25億円の資金調達
日本発のパブリックブロックチェーンであるAstar Networkが、新たに25億円の資金調達を発表した。
同プロジェクトは、ポルカドットのパラチェーンオークションで採用された5つのプロジェクトの内の一つ。
ポルカドットは異なるブロックチェーンの相互運用性向上を目的としてつくられており、Astar Networkを含む5つのパラチェーンが動くことによって本格的に機能することができる。
Astar Networkはポルカドットのパラチェーンとして、Dappsハブとして機能することを目的にしている。
今回の資金調達では、Polychainキャピタルが主導する形となったが、それ以外にも多くの世界的な投資家たちが参加しており、その中には本田圭祐氏も名前を連ねている。
先週のまとめと今後の見通しの考察
国内取引所の新規通貨上場や国内発ブロックチェーンの盛り上がりなど、国内では仮想通貨関連の明るいニュースが見られる。一方で、外に目を向けるとMetaの事業売却のニュースや各国の仮想通貨規制の動きなど、この先の仮想通貨市場に影響を与えそうな重たいニュースも聞こえてくる状況だ。
日本の取り組みがやや遅く感じるが、長期的に見ると再び仮想通貨市場が盛り上がった時に飛躍を見せる可能性がある。