ようやく動き出すWeb3.0関連の環境整備、日本は遅れを取り戻せるのか

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今年に入って、ようやく国がWeb3.0周辺の環境整備について言及するようになってきた。

昨年より加熱するNFT・メタバース関連で、世界から遅れをとっていることに対して、やっと重い腰を上げたように見える。

具体的な方針は6月に発表されることになっているが、現状どうなっているのか。今回の記事では、青年局による岸田トークン配布のニュースから現状を振り返っていく。

その中で、日本のWeb3.0周りの税制改革が必要ことに、誰もが気づくだろう。

青年局によるNFT・メタバース関連の取組活発化、岸田トークンの配布

自民党青年局局長を務める小倉 將信(おぐら まさのぶ)衆院議員が、5月27日Twitter上で岸田トークンの配布を発表した。

同トークンは岸田首相の顔写真付きとなっており、会合の出席証明や記念として配布をする。

今後岸田トークンだけでなくNFTやその他大臣ごとのトークンなどの配布を予定されており、「投票」などの用途拡大も行っていく予定だ。

6月5日には、『青年局メタバース演説会』の開催も予定されている。同演説会は、現在NFT・メタバース関連を牽引する平将明(たいらのまさあき)議員によって開催が予告された。

青年局を中心に、政府関係者自らNFTやメタバースに触れる活動が広まっている。こうした動きが見られるようになったのは、4月の提言にある。

「骨太の方針」に組み込まれたWeb3.0環境整備と提言

5月26日、6月に策定予定の経済財政運営指針の一つ「骨太の方針」の中に、Web3.0の推進に向けた環境整備に関する方針を組み込むことが明らかとなった。

今年3月末時点で、平将明議員を座長とするNFT政策検討PTがWeb3.0に関する提言案をまとめていたが、それらが国策に取り入れられる形となった。

世界の情勢を見ると、日本はWeb3.0領域では明かに遅れをとっている。

Web3.0はブロックチェーン技術を利用した非中央集権的なネットワーク上で行われる取引や活動が大きな特徴となる。

しかし現状、国内では仮想通貨やNFTなどの関連項目における法整備の不十分さや税制の未整備が大きな課題となっている。このような現状が海外に遅れをとるだけでなく、優秀な人材の流出を招いていることは言うまでもない。

さて、Web3.0の推進を盛り込んだ骨太の方針は、予定では6月中に表に出てくるはずだ。この中でどのように現状打開策を打ち出してくるか、大きな注目が集まるだろう。

日本は遅れを取り戻せるのか?日本のWeb3.0企業

世界中がWeb3.0に目を向け、様々な取り組みを始めたのは昨日今日の話ではない。最近になってようやく日本では、国が推進策を打ち出すという形になったが、完全に遅れている状態だ。

ここから、日本はWeb3.0領域でどのように巻き返すのか。

日本発のパブリックチェーンで知られるAster Networkを開発したStake Technologies株式会社。同社の渡辺創太氏CEOは、4月時点で平将明議員とWeb3.0に関する対談を行っている。

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そもそも、Stake Technologies株式会社は所在地がシンガポール。

日本を代表するWeb3.0企業とはいえ、やはり国内に拠点を置いてはいない。これが何を意味するかは、誰もが容易に想像できるだろう。

もちろん、Web3.0は国内に向けたサービスよりも海外に向けなければ生き残れないという理由も大きいだろう。

しかしそれ以上の理由として、国内でWeb3.0関連の事業を行うと、とんでもない税金がかかってしまうことが挙げられる。

日本が世界から遅れを取り戻すためには、まずこうした税制部分を明日にでも変える必要がある。そうしなければ、誰も国内でWeb3.0関連の事業を行うことができないのである。

6月に打ち出される骨太の方針の中に、税制部分の改革が明言されていなければ、日本がWeb3.0分野で巻き返すことはできないだろう。

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