イーサリアム(ETH)がPoWからPoSへ移行か、Casper Shadingを採用

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イーサリアム2.0の今後の動きは全て「複雑さをなくすこと」だ――。今月行われたイーサリアム会議で新しいステーキング方式が提案された。イーサリアムがまた変化しようとしている。

これまでイーサリアムはbitcoinと同じPoW(Proof-of-Work)方式でマイニング(イーサリアムではステーキングという)を採用してきたが、さらにスケールしていくことを踏まえてPoS(Proof-of-Stakes)へ移行していく旨をButerins氏が明かした。

PoWでは、同じ問題を一番最初に解いた人のみが報酬のコインを得る仕組みだが、複数人が同じ問題を解くため、マイナーによる電力消費とマイニングプールによる集権化が問題になっていた。さらに集権化が進むと、より計算力を持ったものが改ざんすることができてしまう脆弱性を持っている。俗に言うハッシュパワーによる51%攻撃問題だ。PoSはもともとPoWがもつこれらの問題を解決するために提唱されたマイニング方式だ。

PoSでは、PoWのように全員が一斉に計算式を解くのではなく、検証者と呼ばれる存在がランダムに選ばれる。これまで一斉に行なっていた検証問題を、検証者のみが確認し、確認し終えたブロックをつなげて報酬を得る。PoWの時のようにマイナー同士が競い合う必要がなくなるため消化電力も少なくなるというメリットと、ランダムに選ばれるので51%問題をも防ぐことができるのではないかと期待されている。

イーサリアムでは、このPoSの呼称をCasperとしている。

さらにイーサリアムはSharding(シャーディング)を採用しようとしている。Shardingとは、簡単に言うとマイニングの分散だ。

検証問題が10あったとする。Shardingは、それらを全員が10確認するのではなく、保有するコイン量から5確認する者、3確認する者、2確認する者……といった具合に振り分けを行う。

イーサリアムは今後取引量が増えていくことを踏まえて、少ない電力消費で、多くのトランザクションを処理することができるよう、そしてさらに攻撃からコインを守るためにこの方式を取り入れようとしている。今後採用されることによってコインの安全性は飛躍的に上がるのではないか。

ちなみにPoSのランダム抽選に参加したい場合、当初1500ETHと言われていたが、32ETHで参加できることに今回の会議で決まった。日本円にして45万円前後(2020年3月22日地点)だ。

米ドルベースではBitcoinを追従するようなチャートを描くETH。今後のアップデートでbitcoinの価値を抜くことは果たしてできるのか。イーサリアム会議で発表されているロードマップにはまだまだ目を見張るものがあり、目を離したくない。

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