今回は仮想通貨市場全体の価格上昇につながったイーサリアムのロンドンハードフォークについて紹介している。さらにカルダノのテストネットやバイナンスについても解説している。
トピック: イーサリアムのロンドンハードフォーク成功、大きな変更点とは?
イーサリアムのロンドンハードフォークがついに行われ、ネットワークに多くの変更を与えた。MyEtherWalletの創業者兼CEOのコサラ・ヘーマチャンドラ氏は、特に2つの変更が重要だと指摘。
その1つが、「時限爆弾」導入を延期させたことだという。イーサリアムのアルゴリズムであるプルーフオブステーク(PoS)は、特定のブロック番号の後にブロック難易度を指数関数的に難しくする。それによりマイナーが新しいブロックをマイニングすることを不可能にし、ETH2ネットワークに移行させる。しかし開発が遅れているため、この爆弾は延期が続いており、今回のロンドンハードフォークでも延期された。
2つ目が、トランザクション手数料の処理方法の構造についてのものだ。ガス代の調整のため、基本手数料の一部をバーン(焼却)するメカニズムが導入された。このシステムでは、約2.3ETHが毎分バーンされている。
手数料のバーンによってイーサリアムの供給量が減少すると、ETHがデフレ資産になるとことが予想される。
トピック:カルダノ(ADA)、「アロンゾ」アップグレードのテストネットが公開
仮想通貨カルダノ(ADA)の次回のアップグレード「アロンゾ」のテストネットが公開され、最適化する段階に入ったことが分かった。
テストネットは5月にローンチされ、「アロンゾ・ブルー」「アロンゾ・ホワイト」という段階を経て、「アロンゾ・パープル」に到達したことになる。パープルの後は最終テストを行ってメインネットでの立ち上げに進む。
カルダノでは8月から9月初旬のメインネット実装が目標とされている。スマートコントラクト機能の導入が注目を集めており、NFT(非代替性トークン)やDeFi(分散型金融)に関する開発も期待されている。
トピック:HSBCがバイナンスへのクレジットカード支払いを停止
英国の大手銀行、HSBCが仮想通貨取引所バイナンスへのクレジットカード支払いを停止したことが分かった。
Twitterに投稿されたサービス停止に関する説明によると、HSBCは「起こり得るリスクの懸念のため」今回の決定に至ったという。
HSBCは今年6月の英金融行動監視機構(FCA)がバイナンスに警告している。英国ではバークレイズやサンタンデールなどの銀行がバイナンスへの支払いを停止しており、バイナンスから距離を置いている状況だ。
まとめ:ハードフォーク後のイーサリアムにも注目
先週はイーサリアムのロンドンハードフォークにより、仮想通貨市場全体の価格が上昇した。
イーサリアムのブロックチェーン上にはDeFiやNFTプラットフォームなどの他の多くのプロジェクトが展開されており、今回のハードフォークは大きな注目を集めていた。中でも手数料の高騰は問題になっており、改善されれば市場の利便性が向上する。今後ますます仮想通貨市場が盛り上がる可能性も秘めているため、イーサリアム関連のニュースから目が離せない。