先週のビットコインは、一時300万円台を超えて上昇傾向を見せたが、13日に一転して急落した。大きな要因となったのは、米CPIの発表だ。
今回は、米CPIによるビットコイン下落のニュースを中心に、その他2つのトピックについてお伝えする。
先週のBTCチャート(9月12日~9月18日)
週始め、300万円台を突破したビットコイン。14日には、一時320万円を超える上昇を見せた。しかし、持続できず113日時点で急落。きっかけは、米CPI(消費者物価指数)の発表によるものだ。
その後下落は続き、週末まで価格を取り戻すことなくもみ合いを続け、再び300万円台を切って285万円ライン付近で着地した。
トピック:CPIが前年同期比8.3%に上昇、市場予想を裏切りビットコイン急落
先週のビットコイン急落の原因は、13日に発表されたCPIが市場予想を上回ったことにある。8月のCPIは8.3%、7月の8.5%よりも下降したものの、市場予想より0.2%上回った。
この結果を受けて、ビットコインは24時間で9%の下落。これにより、300万円台を下回り290万円台まで下落した。ビットコインに引きずられるように、イーサリアムなどのアルトコインも価格を落としている。
トピック:ビットコインハッシュレートが上昇、史上最高値を更新
ビットコインハッシュレートは、9月に入り上昇し史上最高値を更新したことがわかった。
ハッシュレートとは、ビットコインをマイニングする時の1秒あたりの計算力を示す。ハッシュレートが高ければ高いほど、マイニングスピードが速いと言える。
BTC.comによると7月22日に一時200.00EH/sを切り下降を見せたハッシュレートだったが、順調に回復している。8月31日時点で最高値を更新しており、221.72 EH/sを叩き出しているが、今回さらなる更新を見せ、9月14日最新のハッシュレート平均値が229.39EH/sとなっている。難易度も3.45%上昇しており、ビットコインマイニングが活気づいていることをよく表していると言える。
トピック:OpenNodeがバーレーン中央銀行とビットコイン決済のテストを予定、
OpenNodeは、ビットコイン決済のインフラストラクチャテストの実施予定について明らかにした。同テストは、中央銀行の規制サンドボックスを介して行われる。
バーレーンでは、現在ビットコインを始めとする仮想通貨に対して、本格的に動き始めている。バーレーン中央銀行は、2017年に規制サンドボックスを設立。2021年になって、これを強化しデジタル経済の強化へと踏み切っている。
OpenNodeはこの強化された規制サンドボックスのフレームワークへの参加を承認されており、ビットコインを通してバーレーンのデジタル経済の進化に対し、一役を担うこととなる。
先週のまとめと今後の見通しの考察
米CPIが予想を上回る結果となり、ビットコインは13日に急落。先週は価格を持ち直すことなく、もみ合いを続ける結果となった。しかし一方で、14日のハッシュレートが史上最高値を更新。ビットコインマイニングが活気づく様子を見ると、市場の盛り返しにも期待が高まる。
バーレーンでは、ビットコイン決済のインフラストラクチャテストの実施が発表され、様々な地域でのビットコインを利用した取り組みが露わとなってきている。
今年に入って落ち込み気味だった市場も、再び盛り上がりを見せるのではと期待されている。