【BTC週報:08/22〜08/28】高金利政策維持発言で価格急落、リスク回避ムード強まる

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パウエル議長の講演を控えたジャクソンホール会議。彼の発言によって市場が大きく動くことが予想されており、固唾を飲んで見守る週となった。

今回の記事では、ジャクソンホール会議以前のビットコイン急落とパウエル議長の発言による変動についてと、その他一つのトピックをお伝えしていく。

先週のBTCチャート(8月22日~8月28日)

ビットコイン価格チャート(2022年8月22日〜8月28日)

300万円台を維持できずに下落を見せた前週。その後の先週は、300万円台に到達できなかったものの290万円台のラインを基準に揉み合いを続けた。しかし27日、ジャクソンホール会議後に価格が急落。回復することはなく、週末を迎えた。

トピック:ジャクソンホール会議前の動向と急落への警戒

今回世界的注目が集まっていたジャクソンホール会議は、米ワイオミング州ジャクソンホールにて25日~27日の3日間の日程で開催された。同会議は例年8月に開催されており、アメリカだけでなく主要国の中央銀行総裁や財務大臣、金融関係者が集まることで知られている。

今回最も注目の的となっていたのが、26日23時(日本時間)に予定していたFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長の講演である。

チャートを見るとわかる通り、パウエル議長の講演までの間、ビットコインは290万円台で推移を見せていた。講演直前に、298万円付近まで急騰。この時点では、パウエル議長の発言にハト派的要素を期待する空気感が強かったと見られる。

トピック:パウエル議長は利上げ転換をけん制、高金利政策の維持を主張

パウエル議長の発言以前に、ジャクソンホール会議では米当局者によるタカ派寄りの発言が繰り返され、市場は警戒感を強めていた。そこへ、26日23時パウエル議長の講演。直後に反応は見せなかったものの、2時間で285万円のラインを割って急落し5%の下落となった。その後も価格を落とし、週末は273万円のラインに触れた。

市場では前回のFOMC以後楽観的な空気が続ており、利上げペースの緩和や政策転換への期待が高まっていた。しかしパウエル議長は、今回の講演でそれらの見方をけん制。高金利政策の維持を主張したことで、市場は一気にリスク回避に向け動き出した流れだ。

利上げペースを緩和する可能性にも触れたが、今回の発言を鑑みるとしばらくは実行されないだろう。

トピック:ビットコインATMから顧客の資産が流出

大手ビットコインATMプロバイダーのGeneral Bytes(ゼネラルバイト)は、8月18日にハッキングを受けたことを発表。ビットコインATMがハッキングされたことで、ハッカーが一時的に管理者となり替わり、顧客がATMに通貨を送ると自分のウォレットアドレスへ転送されるように操作した。

同ハッキングによる被害額については、現時点で公表されていない。

今回ハッキングの入り口となったCAS管理インターフェイスのバグに関わる脆弱性は、既にパッチリリースにて改善されているという。

同社は今回発覚した脆弱性について、これまでは見つかっていなかったことに言及。「ウクライナ支援機能」リリース3日後に攻撃を受けたことを踏まえて、政治的な要因について示唆している。

先週のまとめと今後の見通しの考察

パウエル議長の発言を受けて、270万円台まで下落したビットコイン。

8月は一時的に300万円台を取り戻す良い傾向を見せていたが、再び雲行きが怪しくなってきている。高金利政策の煽りを受けて、なかなかネガティブな流れから抜け出せない状況だが、幸いパウエル議長が利上げペースの緩和についても触れている。

現在はまだ高金利政策が維持されるが、利上げペースの緩和が実施されることを想定するとまだ我慢の時だ。

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