300万円台をキープし落ち着きを見せていたビットコインだったが、19日に急落。3週間ぶりの安値となった。急落の原因については、様々な見解が飛び交っている状況だ。
今回は、急落したビットコインの動きを中心に据えたトピックとその他2つの話題について紹介していく。
先週のBTCチャート(8月15日~8月21日)
先週のビットコインチャートを見ると、315万円付近で揉み合いを続けたのち、19日に急落していることがわかる。
急落後は揉み合いを続けながらも289万円のラインを基準に、下落傾向とはならなかった。285万円付近で踏みとどまったビットコインは、今週持ち直すことができるだろうか。
トピック:ビットコイン、19日の数分間で約8%の下落
19日早朝6時、318万円台につけていたビットコインは突如下落。たったの数分間で約8%もの急落を見せた。19日中に一時回復を見せたものの、その後すぐに下落傾向へ転じ、20日9時時点では前日比8%超えの下落となった。
今回の急落の原因については、様々な見解が飛び交っている状況だ。
S&P総合500種の下げもあったが、大規模なビットコイン売りもあったという。また、ビットコインが下がる前にカルダノが売られたことで、追随したとの見方もある。
いずれにせよ、順調に価格を取り戻していたビットコインに再び暗雲が立ち込める状況となった。
トピック:国内取引所ビットバンク、ビットコイン取引ペアの取扱終了
国内取引所ビットバンクは、現在取り扱っているビットコイン建てペアの取引を、全て提供終了することを発表した。
取扱終了日時は、9月15日正午。取扱終了日時までに約定されなかった注文については、ユーザーの方でキャンセルする必要がある。キャンセルしなかった場合は180日経過の後、自動キャンセルが行われる仕様だ。
なお、対日本円ペアについては今後も現物取引にて、取扱が続行される。
今回、取扱終了となるペアは以下の通り。
・XRP/BTC(リップル/ビットコイン)
・LTC/BTC(ライトコイン/ビットコイン)
・ETH/BTC(イーサリアム/ビットコイン)
・MONA/BTC(モナコイン/ビットコイン)
・BCC/BTC(ビットコインキャッシュ/ビットコイン)
・XLM/BTC(ステラルーメン/ビットコイン)
・QTUM/BTC(クアンタム/ビットコイン)
・BAT/BTC(ベーシックアテンショントークン/ビットコイン)
・OMG/BTC(オーエムジー/ビットコイン)
・XYM/BTC(シンボル/ビットコイン)
・LINK/BTC(チェーンリンク/ビットコイン)
・MKR/BTC(メイカー/ビットコイン)
・BOBA/BTC(ボバネットワーク/ビットコイン)
・ENJ/BTC(エンジンコイン/ビットコイン)
・MATIC/BTC(ポリゴン/ビットコイン)
トピック:ロシアでマイニング事業展開のSBIホールディングス撤退へ
国内大手金融持ち株会社SBIホールディングスは、ロシアのシベリア地域でマイニング事業を行っていたが、事業を停止。撤退の意向を明らかにした。
現在ロシアはウクライナ侵攻により、国内情勢が不安定になっている。その中で、マイニング事業の見通しが持てなくなったことと今年に入って大幅な下落を見せた仮想通貨市場の影響を受けて、事業利益が低下。不安定な状況の中でマイニング事業を停止せざるを得なくなり、撤退を余儀なくされた格好だ。
長引く不安定なロシア情勢が与える影響は小さくない。
なお同社は、ロシア以外の国で行っているマイニング事業については継続の意向を示している。
先週のまとめと今後の見通しの考察
300万円台を超え、一時は330万円台につけていたビットコインだったが、再び不安な状況に陥ってしまった。19日の急落の原因には様々な見解があるが、長引く不安定な市況は各方々に大きな影響を与えている。
少なからず影響を受けていると見られるビットバンクやSBIホールディングスは、事業を一部縮小しなければならない状況を強いられている。仮想通貨関連企業は、今年いっぱい揺れ動く市場の中で行く先を模索しなければならないだろう。