【BTC週報:08/08〜08/14】ビットコイン一時333万円台まで回復、米CPI発表後に急上昇

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ビットコインは先週、310万円のラインを基準に順調な価格維持と回復を見せた。10日見せた急騰の背景には、米CPIの発表がある。

今回は、ビットコイン価格上昇のきっかけとなった米CPIを中心に、他2つのトピックと共にビットコインの動向についてお伝えしていく。

先週のBTCチャート(8月8日~8月14日)

ビットコイン価格チャート(2022年8月8日〜8月14日)

ビットコインはついに、安定して300万円台をキープすることに成功した。先週は、310万円のラインを基準に下回ることはほぼなく、週末に向けて価格を伸ばしていった。14日は、一時333万円台のラインにタッチし、順調な価格上昇を見せている。

トピック:ビットコインが2万4744ドルの高値、米CPI発表後に

順調に価格を伸ばした先週、ビットコインは10日に入って一時的に310万円台のラインを割った。その後、米CPI(消費者物価指数)の発表を受けてビットコイン価格は急上昇を見せる。

今回の発表では、前年同月比8.5%の上昇を見せたCPI。これは、市場の予想を下回る数値となった。このため市場は、これまでの過度なインフレが落ち着いたと見て、今後行われるであるFRBの金融引き締めの減速を推測。

これによって、価格が上昇傾向となったのだ。ただし、今回の市場の捉え方が楽観的過ぎるとする見方もある。ビットコインは確かに回復を見せているが、今回のCPIの数値を受けても今後の利上げ減速が実現されるかは断定できる状況にはない。

トピック:ビットコイン・ライトニング・ネットワークに脆弱性が発見される

イリノイ大学の研究者Cosimo Sguanci(コジモ・スグアンチ)氏とAnastasios Sidiropoulos(アナスタシオス・シディロブロス)氏両名は、ビットコイン・ライトニング・ネットワークで発見された脆弱性について論文を発表した。

PoWを採用するブロックチェーンでは、51%攻撃というリスクがある。これは、全体の51%以上の計算量を持つ人やグループによって、不正な操作が可能となる問題だ。

今回の論文では、悪意を持つグループが一定数のノードを制御することで、チャンネルの応答を不能にする方法が解説され、これにより不正な攻撃が始まるとされる。論文ではこれを、「ゾンビ攻撃」と呼んでいる。これを防ぐには、正しく取引を行っているユーザーがライトニングネットワークを終了するために、多額の取引手数料を支払う必要が出てくるのだ。

これにより、ライトニングネットワークは正しく使うことができなくなり、ユーザーたちは多額の手数料の支払いを強いられることになる。

さらに悪意のある攻撃は、ライトニングネットワークを通して、ビットコインのベースレイヤーに過負荷をかけることができる。敢えてネットワークを重たくして、トランザクションを通すために高額の手数料を上乗せすると、ビットコインを二重で使用できるようになる脆弱性についても触れられている。

ネットワークが持つ脆弱性を悪用することで、多くの利益を得られる事例はたくさんある。ユーザーは、良心に従って正しくネットワーク利用を続ける必要がある。一方で、研究者たちによる新たな提案によって、脆弱性は改善されていくだろう。

トピック:ビットコイン信託のローンチ、BlackRock

資産運用会社として世界最大を誇るBlackRock社は、この度初となるビットコイン信託をローンチした。今回のローンチでは、事前に大手仮想通貨取引所Coinbaseとの業務提携があった。

今回のビッグネームによるビットコイン信託のローンチは、様々な中央銀行によってビットコイン投資が行われる絶好の機会となる可能性を高めるという。

同サービスのリリース内でBlackRock社は、仮想通貨の脱酸素化を目指す各団体によって、今回のサービスローンチを後押しされたことに触れている。つまり、仮想通貨の脱炭素化が実現できることを暗に示唆しているのだ。これまで、多くの機関投資家たちはビットコインへの投資を、環境への配慮という側面から渋ってきた節がある。今回のビットコイン信託は、これを打開する大きな一手と捉えることができるのだ。

BlackRock社が新たなに提供するビットコイン信託は、世界中の機関投資家たちにビットコインへの投資という新たな道が開かれたことを意味する。

先週のまとめと今後の見通しの考察

ビットコインは先週、安定して310万円台をキープ。価格推移の中で、一時333万円ラインにタッチしている。順調に価格回復を見せる背景には、7月の米CPIが市場予想を良い意味で裏切ったことがある。これによって、価格の上昇も見られ市場は楽観的な空気に包まれた。

しかし、その空気間は些か楽観的過ぎるとの見解もある。今後の利上げの動向だけでなく、ライトニングネットワークに発見された脆弱性など、ビットコインにはまだまだ不安要素があるのだ。

今週も、あまり楽観視しすぎずに動向を見守っていきたい状況だ。

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