【BTC週報:05/16〜05/22】テラショックの影響を受けたエルサルバドルやG7の動きは?

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ビットコインをはじめ、仮想通貨市場全体に大きな打撃を与えたテラ・ショック。

その後もあらゆる仮想通貨の価格は停滞し、混迷を極めている。

今回はテラ・ショックの続報と共に、余波を受けたエルサルバドルとG7による策定について紹介していく。

先週のBTCチャート(5月16日~5月22日)

ビットコイン価格チャート(2022年5月16日〜5月22日)

まずは先週のBTCチャートを見ていこう。

週初めは一時400万円台まで価格を持ち直したビットコインだったが、その後すぐに下落。

19日を迎える直前で368万円のラインを割っている。

その後も週の終わりまで400万円台に到達することはなく、低迷を続けていった。

トピック:保有ビットコイン枯渇、LFGがUST利用者への補償を宣言

テラ・ショックが起こる以前、LFGが15億ドル相当のビットコインを買い増したことは伝えた。

これは、つい3週間ほど前のことだ。

ところが現時点で、LFGは既に保有ビットコインのほとんどを使い切ったと発表している。

LFGに残されたビットコインは、たったの313BTCだと報告されている。

そのような中LFGはTwitter上で、UST利用者に対する補償について言及した。

補償の際には、残りわずかとなった保有ビットコインとバイナンスコインを充てることも示唆している。

トピック:エルサルバドルの危機、保有ビットコインの価値が3分の2に

世界で初めてビットコインを法定通貨として採用したエルサルバドルは、テラ・ショックの影響を大いに受けている。

エルサルバドルでは、ビットコインが下落相場を迎えるたびに大口購入を続けていたが、今回の大幅下落はいつものようにいかない。

保有していたビットコインの価値は、テラ・ショック以前のおよそ3分の2にまで下がってしまった。

これも大きな要因の一つとなり、エルサルバドルの財政はひっ迫している。

格付けを行っている米国大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、現在のエルサルバドルの状況をみて格付けを引き下げた。

引き下げられた格付けが示すのは、債務不履行に王手をかけたエルサルバドルの窮地だ。

問題は、ここからどう這い上がっていくかである。

頼みの綱であるIMFは、これまで何度かエルサルバドルに警告をしてきた立場にある。

ビットコインを法定通貨のまま維持する以上、IMFが快く支援する未来は考えにくい。

エルサルバドルに倣って、ビットコインの法定通貨を計画していた諸国は、一度足を止めて考え直すきっかけとなったに違いない。

トピック:G7が仮想通貨規制強化を推進、テラ・ショックを受けて

先日のUST大暴落をきっかけに、G7は各国に速やかに仮想通貨規制を導入するよう要請している。

かねてより仮想通貨のリスクについてはやり玉に挙がっていたが、今回のテラ・ショックを受けて、リスクの監視と対処に対して強い姿勢を示している。

各国での法的整備が不十分なまま、様々なステーブルコインプロジェクトを推進するべきではないことも主張。今後の動向が窺われる。

先週のまとめと今後の見通しの考察

世界中を震撼させたテラ・ショック発生から既に10日以上が経過している。

依然として、ビットコインの価格が戻らないのは予想通りの展開だ。

LFGは準備金としての保有だったとしても、間違いなくビットコインの大口保有者だった。それが一変し、あっという間に保有BTCは枯渇してしまっている。

それが、市場にどれだけ大きな影響を与えるか、わたしはたち身をもって理解しただろう。テラ・ショック前の水準までビットコインの価格が戻るには、しばらく時間が必要だ。

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