史上最高値を更新した11月だったが、同月16日を境に価格は大幅に下がった。
700万円台だったBTCは今週、500万円台を推移しており高値は550万円台でとどまった。しかし実は10月に入る直前には一時440万円台まで落ち込んでいたこともあり、それと比べるとまだまだ大丈夫だという見方もある。
さて、今回はそんな低迷を続けるBTCのハッシュレート回復に関するニュースと他2つの注目的なトピックを紹介していく。
先週のBTCチャート(12月6日~12月12日)
先週のチャートを見ると、7日に一時590万円台まで価格を取り戻したがそのまま維持できず、9日にまた下落している。さらに11日には一時535万円を割って大幅下落となった。
トピック:中国の仮想通貨規制の影響で低下していたハッシュレートが回復
中国の仮想通貨禁止による影響は多大なものだった。
中国はビットコインのマイニングが盛んで、関連企業もひしめいていた。このため、規制前にはビットコインのハッシュレートの実に71%が中国国内で占められていたとされている。
ところが、規制が発表されて中国国内でマイニングができなくなったため、ハッシュレートは全体の半分にまで低下していた。
この状況からようやく脱却しつつある。
12月に入って、ハッシュレートは中国規制発表前の数値に近づきつつある。
ハッシュレートが上がったからといって、単純にマイニング量が大幅に増えるわけではない。速度調整のために、マイニングに必要な計算の難易度が上がるからだ。マイニングが盛んになると、ビットコインの流通量は増えて市場が盛んになる。
価格にも大きく影響してくるだろう。
トピック:米ミズーリ州市長がビットコインマイニングに注目
8月に市民へビットコインを配る構想を示したミズーリ州市長。9月には1世帯に約11万円分のビットコインを配布できるようになったことも発表している。
今回はその延長線上で、ビットコインのマイニングに大きな意欲を示す発言があった。多くのビットコイン投資家たちは、現在のビットコインの動向を様々な角度から見守っているが、このようにまだまだビットコインに期待を寄せる存在は後を絶たない。
トピック: マイクロストラテジーが約93億円のビットコインを購入
ビットコイン投資へ力を入れているマイクロストラテジーは、9日に1434BTCを買い増しした。購入価格は平均すると約652万円で、総額約93億円分を現金で購入する形となった。
これにより、マイクロストラテジーの保有数は122478BTCになったとされている。これだけの大口所有となれば市場を大きく動かす力を持っているため、今後の動向からも目が離せない。
先週のまとめと今後の見通しの考察
先週は一時価格が回復したものの、再度下落しもみ合いを続ける形で1週間が終わった。ハッシュレートの回復という明るいニュースも飛び込んだが、マイニング量が増えるとビットコインについてまわるエネルギー問題が再浮上する。
この問題に対して、リップルの会長であるクリス・ラーセン氏は、ビットコインもPoWからの脱却をするべきと主張している。イーサリアムは先駆けてこの問題解決を目指して、PoWからPoSに切り替えている段階にある。
今後もビットコイン市場を盛り上げていきたいと考えるならば、しっかりと向き合わなければならない問題だ。