【BTC週報7/5-7/11】エルサルバドル国民のBTC評価は?米中の仮想通貨覇権争い冷戦へ?

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今回のビットコイン週報では、エルサルバドルでのビットコイン法定通貨化に対する風当たり、アップル共同創設者のウォズニアック氏のBTCへの評価、仮想通貨における米中の冷戦について紹介している。

先週のBTCチャート(7月5日~7月11日)

ビットコインチャート(2021年7月5日〜7月11日)

こちらが先週のビットコインチャートだ。5日には400万円にあとわずかというところまで上昇していたものの、週の半ばで350万円台にまで下落。その後も360万円前後でもみ合いを繰り返している。

トピック:ビットコインを法定通貨としたエルサルバドル、各機関や市民から懸念が多い

ビットコインが法定通貨として認められたエルサルバドル共和国だが、各機関や市民からは反対の声が多い。

国連の地域委員会であるラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)は、ビットコイン法案に対して一番最近に懸念を表明している。ECLACのアリシア・バルセナ事務局長は「マネーロンダリングに関するリスクだけでなく、多くのシステミックリスクを引き起こす」と警告。

さらに同氏は、「ビットコインがお金としての基本的な機能の一部を満たしておらず、極端な価格変動にさらされる場合がある」ため、複数のシステミックリスクを引き起こす可能性があると付け加えている。

新たに公開された調査によると、エルサルバドルの市民の4分の3以上が、ビットコインの法定通貨化に懐疑的な意見を持っていることも分かった。

ロイター通信の報道によれば、7月1日から7月4日にかけてエルサルバドル人1233人を対象とした調査においてビットコインの法定通貨化に賛成したのはわずか20%だった。

また回答者のうち46%が、ビットコインについて「何も知らない」と回答している。さらに65%は「仮想通貨での支払いを受け入れない」と回答。

ビットコイン法は9月7日から施工される予定だ。今後エルサルバドルでは、法定通貨としてビットコインの地位は確立していくのだろうか。

トピック: アップル共同創設者のスティーブ・ウォズニアック氏、「ビットコインは金よりも優れている」

アップルの共同創設者であるスティーブ・ウォズニアック氏はビットコインの投資家ではないものの、ビットコインを支持する考えで知られている。2018年には「ビットコインだけが純粋なデジタルゴールド」であると言及。

今回同氏はラテンアメリカのテックイベント「Talent Land Digital 2021」で、ビットコインを「ユニークな形式の数式」「テクノロジーの奇跡」と称えた。

さらにメキシコのメディアEl Sol de Méxicoによると、「金を探して精錬するよりもビットコインをマイニングする方が簡単である」と指摘。ビットコインの方が金よりも優れていると語ったという。

トピック:ギャラクシーデジタルのCEO、アメリカが中国の主導権を奪うと主張

ギャラクシーデジタルのマイク・ノボグラッツCEOはCNBCとのインタビューの中で、米国の仮想通貨は中国から主導権を奪うと主張している。

同氏は、アジアでビットコインが弱気トレンドである中で、米国の仮想通貨コミュニティが市場で主導権を握っていると語る。さらに中国での取り締まり強化が米中冷戦の発端であるとも述べている。

また、「ヘッジファンドで株式や原油など、他の資産が打撃を受けた場合、おそらく仮想通貨の一部も売却されることになる」「より多様な投資家基盤を構築するには、まだ時間がかかるだろう」と指摘している。

まとめ:ビットコインの法定通貨としての定着は遠い!?

ビットコイン法案を受け入れたエルサルバドルは世界から注目を集めているが、依然として懐疑的な見方が多い。ビットコインを法定通貨として日常的に利用することを考えると、ビットコインの仕組みについて知る必要があるだろう。しかしブロックチェーン関連の複雑な知識などを、デジタル決済に消極的な年配者など全ての人々が理解するのは難しいかもしれない。ビットコインが法定通貨として受け入れられるまでには、まだまだ道は険しそうだが、世界初の事例として観察していきたい。

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