【BTC価格6/7-6/13】歴史が動いた!エルサルバドルのビットコイン法定通貨化の影響は?

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久しぶりに上昇に転じたビットコイン市場。今回の週報では、その背景にあるとみられるトピックから、エルサルバドルでのビットコイン法定通貨化決定、大型アップデートの進捗状況、そしてイーロンマスク氏の価格操作の疑いなどをピックアップした。

先週のBTCチャート(6月7日~6月13日)

ビットコインチャート(2021年6月7日〜6月13日)

こちらが先週のビットコインチャートだ。下落トレンドが続いていたが、エルサルバドルでのビットコイン法定通貨化の報道による期待の高まりからか、360万付近から一気に約405万円まで上昇した。週末には420万円を超える価格に着地している。

トピック:エルサルバドルでビットコインが法定通貨に決定

エルサルバドル共和国で、ビットコインを法定通貨にするという法案が日本時間6月9日未明に議会を通過した。エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領はこの法律をただちに発効すると述べ、インフラが整備されるまでに90日間の猶予を与えるとも語った。

今回の法案可決の報道を受けて、ビットコインの価格は上昇した。

しかしながら、JPモルガンはエルサルバドルが法定通貨としてビットコインを採用しても経済的利益はほとんどないとコメントしている。 それどころかIMF(国際通貨基金)との交渉が危うくなる可能性があると付け加えている。

エルサルバドルは2021年に32億ドルの財政赤字になると予想されている。そのため現在、10億ドルの資金調達プログラムについてIMFと交渉している最中だという。

IMFはエルサルバドルのビットコインの法定通貨化について、「非常に慎重な分析を必要とするマクロ経済的、財政的、法的な問題を引き起こす」とコメントしている。

トピック: ビットコインの大型アップデート「Taproot」が11月に実装へ

ビットコインの大型アップデートである「Taproot(タップルート)」のマイナーの支持が完了し、11月に実装を開始することが分かった。

タップルートとは、ビットコインのプライバシー機能とスケーラビリティの向上を図る技術のことである。新たなスクリプト言語であるTapscriptを組み合わせることで、ビットコインのスマートコントラクトで課題となっていたプライバシーが強化される。

タップルートの実施に向けて、5月1日にビットコインネットワークの基盤となるソフトウェア「ビットコイン・コア」が最新バージョンの0.21.1をリリースしている。このソフトウェアにアクティベーションコードを取り入れており、マイナーはこのバージョンにアップデートし、シグナルビットをブロックに取り入れることでタップルートの支持を表明することになる。

8月11日までにハッシュレートの90%が最新バージョンにアップデートされれば、今年11月頃にタップルートの本格的な実装が始まるとされていたが、期限よりも早く支持が確定した。

トピック:シグニアCEO、イーロンマスク氏はビットコインの価格操作で調査されるべきと主張

南アフリカで最も裕福な女性の1人であり、金融サービス企業シグニアのCEOであるマグダ・ヴィエジッカ氏は、テスラ社のCEOイーロンマスク氏が仮想通貨の価格操作の疑いで調査されるべきだと語った。

テスラによる15億ドルのBTC購入についてツイートしたことで、マスク氏がビットコインの価格を故意に引き上げ、「価格ピーク時に資産の大部分を売却した」だろうとヴィエジッカ氏は主張している。

また、ツイッターの投稿や米テレビ番組「サタデーナイトライブ」出演を通じて、ビットコインやドージコインなどの仮想通貨の価格を操作したと多くの人がマスク氏を批判している。

これに対しマスク氏は6月14日、「これは不正確だ」と回答した。「テスラはビットコインが市場を動かさずに簡単に清算できることを確認するために、保有資産の10%程度を売却しただけだ」とツイートした。

これまでビットコインを売却したことをほのめかすようなツイートが散見されていたが、ここで保有していたビットコインの一部を売却したことを認めた。

まとめ:長期トレンド交えた今後の展望

ビットコイン価格は、エルサルバドルの法定通貨化のニュースの影響で久しぶりに上昇した。現段階では市場への影響については限定的とみられているが、今回の件は仮想通貨を法定通貨と認めた国が世界で初めて誕生した歴史的な出来事だ。中南米の国ではエルサルバドルに追随する動きもあり、今後同様の国がでてくる可能性も十分にある。それらは、さらにビットコインの価格を押し上げる追い風となるだろう。

また、このままいけば今年末には大型アップデートのタップルートも順調に実装される見込みだ。

イーロンマスク氏の価格操作については、正式に調査が決定したわけではないので何とも言えないが、多くの人の反感を買っているのは事実である。今後も価格に影響を及ぼすような発言を続けていくのか、彼の動向からはまだまだ目が離せない。

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