3週間前に時価総額を更新したビットコイン。しかしそれ以降はやや下降気味となっており、今後の値動きに一層の注目が集まっている。
今回のビットコインニュースも、いつものように先週のチャートとさまざまな情報を振り返りながらBTC価格の今後の推移について考察していきたい。
先週のビットコインチャート(11月30日~12月06日)
こちらが先週のビットコインチャートだ。12月1日に大きく下落してから2日までは下降気味だったが徐々に回復。その後も上昇と下降を続けながら現在まできている。
トピック:ビットコインの上昇は持続可能
複数の著名アナリストは、現在のビットコインの上昇は2017年の相場と比べると長期的で持続性のあるものになるだろうと予測している。
その根拠として挙げられるのが、現在の市場が新たに参入した機関投資家に支えられているということだろう。
TradeBlockのJohn Todaro氏は「上昇のタイミングがアメリカ市場の取引開始時刻と一致している。」と語っている。また、機関投資家向けにサービスを提供しているLMAX Digitalの取引高も増加傾向だという。
トピック:ビットコインが調整局面に入る?
ビットコインが史上最高の時価総額を記録してから、19400ドルをサポートに反転できずにいる。
これは、過去最高の時価総額を超えたあとでは新たに天井が達成されるまではレジスタンスがないため、再び時価総額を更新しないように19400~19600ドルの間でビットコインのクジラ達がアグレッシブに売りを仕掛けている可能性があるそうだ。
また、クリプトクオントやホエールマップなどのデータから、19500ドル付近がクジラにとって重要なエリアであることが分かる。19600ドルを抜けることができるかどうかが、今後の重要な指標になりそうだ。
トピック:ビットコイン取引の「主役交代」
ビットコインの価格変動に注目されている中、ビットコイン市場の性質を大きく変化させるトレンドが進行している。
それは取引の中心が東アジアから北米に変化しつつあるということだ。
ビットコインが発明されてから、中国や韓国、日本といったように東アジア地域の投資家たちがビットコイン市場の主役だった。しかし、今年の上昇局面で最大の勝ち組となっているのが北米の投資家たちだ。
事実、大手PayPalやSquareがbitcoinでの支払いに対応してきている点も含めると、ついに本格的に「現実世界で取引を行うことができる通貨」として認識され始めていることがわかる。
HuobiGlobalMarketsのシアラ・スン氏は「北米から機関投資家の需要が舞い込み、ビットコイン取引の主導権を握った。そしてさまざまな交換所やプラットフォーム間の資産配分の再調整をもたらしている」と話している。
先週のまとめと考察
以上いくつかのトピックを挙げてみたが、先週はほかにも比較的ポジティブなニュースが多かったように思う。ビットコイン価格が今後さらに上昇するだろうと予想しているものが多数みられた。そうした情報が投資家心理を後押しすることで、より価格上昇に拍車がかかる可能性もあるだろう。
一方、今のような状況では、利確を考えるクジラたちの動向次第で一気に数%価格が下がることも度々あるかもしれない。全体的にはまだまだ価格上昇の見込みの方が高いと考えられるため、そうした短期的下落に一喜一憂せず先を見据えて情報を精査していきたい。