ビットコイン価格は先週に続き上昇を続けているが、だからこそ潜在的なリスクの確認、動向チェックが一層求められる。というのも、先週のニュースに比べてネガティブな要素も見られたからだ。
今回のBTCチャート振り返りレポートでも、先週の主だった話題ピックアップしてチャートと関連づけて今後の動きを予想していきたい。
先週のビットコインチャート(11月9日〜11月15日)
こちらが先週1週間のBTCチャートだ。一時的に価格が下がるものの、強気の動きでその後も上昇の軌道を描いている。ただ、13日を境にやや右肩下がりのチャートになってきている点が、先週までの流れと違った状態だ。
先週のトピック:ビットコインのクジラが1億ドルをショート
仮想通貨の偽名トレーダーであるCLによると、仮想通貨デリバティブ大手のバイビットに1億ドルのショート(売り)を注文したことがわかった。先週から、多くのクジラ(大口投資家)が売りのタイミングを探しているデータが出始めているのだ。実際、11月15日には積極的に売却を行う動きがあった。
現在もビットコインは価格を落とさず伸び続けているが、投資家達が利益を取ろうする動向は知っておいた方が良いだろう。この売りの動きが週末だけに起きた一時的なことである可能性も否定はできないが、今後は突然に売りが殺到する可能性も常に意識しておきたい。
先週のトピック:グレースケールのビットコイン運用額が増加傾向
もちろん、ポジティブなニュースもあった。
暗号資産投資信託を提供するグレースケールを通したビットコイン購入量が増加傾向にある。以前からその傾向はあったため、引き続きの結果だ。たとえ大口投資家が売りのタイミングを探しているとしても、ビットコインの保有者の絶対数は増え続けていると考えられる。
運用者が増えている理由は、シンプルに直近のビットコインのパフォーマンスが良いからであろう。投信による長期保有者が増えるほどビットコインのレジスタンスも固くなるため、高い水準を保てる好循環に入ると予想される。
先週のまとめと今後のBTC価格の考察
先週は、今までの勢いに少しストップがかかったような動きが見られた。大口投資家の売りに関する情報もあったが、ビットコインの勢いは止まらない。このまま上昇が続けば、前回のバブル時の価格への到達も現実味を帯びるだろう。(本稿をアップした18日時点ですでに時価総額は最高を更新した)
前回のバブルで利益を得た投資家、損した投資家がこの価格の動きにどう反応するのかも興味深い。価格が急騰しているからこそ、潜在的なリスクにもしっかり目を光らせつつ、大口投資家よろしく利確の機会を伺いたいところだ。