先月からの動きに引き続き、仮想通貨市場が熱を帯びてきている。特にビットコイン。ビットコインは先週1万ドルを超えてついに今週1万1700ドルまで上昇してきている。
ここではヒートアップが続くビットコインに焦点をあてて解説をしていきたい。
通貨の流入によるBTC価格の上昇か
既に1万1700ドルの水準に入ったビットコインだが、今後は年内に1万2000ドルまで上がる可能性も十分にあり得る予想になっている。
この予想の裏付けとしては、仮想通貨アナリストのジョシュ・ラーガー氏の予想が挙げられる。これは、約15万ドルのUSDT(USドルとほぼ価格が同じ仮想通貨で通称テザー)が、テザ・トレジャリーからバイナンス(仮想通貨取引所)に移動された、いわゆるホエールアラートに注目して出された予想である。
一般的に、テザーの供給量とビットコインの価格は相関関係があることが言われている。このクジラの動きでテザーの供給が増えたことからビットコインが上昇するのではないかという予想だろう。
ここまでビットコインが上昇してきている理由としては、今回のような通貨の移動が多くなったことが1つ挙げられる。
コロナウイルスによる経済打撃によって多くの人が資産を移動させることにより流動生が高まったため、ビットコインの価格が上がったとする考えがある。
そのほかにも、米国では預金金利が下がったため多くの人が仮想通貨や他の投資を始めているという指摘もある。
楽観視は禁物。フラッシュクラッシュに警戒
しかし良いニュースだけではない。ビットコインがフラッシュクラッシュ(暴落)する可能性もある。現に週末にわずか15分の間で大きくフラッシュクラッシュを起こしているのだ。
1万2000ドルの心理的ポイントの影響もさることながら、ここまで短期的に急上昇をした市場のため、かなり足元が不安的なことが懐疑的な見方を生み今回のようなフラッシュクラッシュに影響をしている。
まだまだ高値で価格が揉めていることやビットコイン自体のボラリティも高いことから今後も上昇することが見込めるが、一瞬で今回のようなフラッシュクラッシュが起こるため、FXなどで短期取引をする方は注意が必要だ。
今週のまとめとしては、コロナウイルスの影響で仮想通貨は価格上昇傾向にあり、このトレンドは今後も長期的には続いていく予想である。ただし、まだまだ足元が不安定な急上昇市場であることから突然のフラッシュクラッシュの可能性も大いにありえるため、短期取引をする方は注意が必要。
高値で足元が固まってくるまで様子を見ることも忘れてはならない。