コロナウイルスによる世界恐慌が起きている今、マイナー達に新たな変化が起きている。bitcoin(BTC)マイナー達の換金量が生産量を上回っていることがminors rolliing inventory指標(MRI)によって明らかになった。
マイナーの持っている仮想通貨量を測ることができるこのMRIという指標はBytetreeが作成したもので、数値100以上が生産量よりも売りに転じていおり、100以下は換金量よりも生産量が多いことを示す。
以下の図を確認していただきたい。
21-Day Miner’s Rolling Inventory (MRI)
提供: Digital Assets Data
21日間のMRIの動きを示すチャートだが、確認する限りでは2月末の地点からほとんどの日で100を超えていることがわかる。3月10日を過ぎた頃からさらにこれが加速している。
BTCUSDとのチャートと比較してみよう。
マイナー達が大きく売りに転じ始めているのが10日付近、bitcoinが大きく下落したのは12日。マイナー達の売りが今回の価格下落に関わっている可能性は大いにある。
もちろんそこまで大きな影響を与えていないのではないかという声もある。例えば今週水曜日(25日)にマイナー達が売りに出したのは2,788BTC。この数値は、現在すでに生産されているbitcoinの総量のうち、わずか1%にも満たないからだ。
1%に満たない量が動いたとして、それが世界のファンドやクジラ達が同じく売りを決断する材料にはなり得ない。
しかし注目したいのは、その後。マイナー達が売りを続けているにも関わらずbitcoinの価格は上昇し続けているのだ。
一番の理由として挙げられるのは、もちろん米国の財政政策発表による株の回復による副次効果。今回のコロナショックを受けて米株式市場は大きく冷え込んだが、それでも非常に大規模な財政政策を発表したことによって一時的に落ち着きを見せている。それを機に、bitcoinも回復したと取れる。
コロナウイルスによる恐慌はまだ始まったばかり。市場の動向に目が離せない。