NFT市場に日本人を参入させる好機、Aster Networkとtofu NFTが切り開く国内市場

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世界中を熱狂させているNFT。

いよいよ国内でもその熱気を感じられるようになってきている。

今回は、人気漫画『左ききのエレン』関連のNFT発行から見る、日本産のプラットフォームについて考察していきたい。

『左ききのエレン』に登場作品がNFT化で話題

14日、漫画『左ききのエレン』の作中に登場するストリートアートがNFT化され、販売された。

同漫画は、「cakes」というサイト上で連載されている人気作品だ。

NFT化に際しては、日本発のブロックチェーンAster Networkが選ばれ、日本発マーケットプレイスであるtofu NFTで販売となった。オークション形式での販売で入札スタート価格は1ASTRだったが、Aster Network創業者である渡辺創太氏によって132300ASTRで落札された。

日本円に換算すると、約333万円もの値段がついたということになる。

渡辺氏の落札は、今回出品された作品の内の一つだ。もう一方の作品は、さらに高値の200000ASTRつまり日本円で約501万円の値がついた。こちらの作品を購入したのは、分散型自立組織であるDAOである。

今回のオークションでの総額落札価格は約830万円となって、幕は閉じた。

日本発ブロックチェーンとマーケットプレイスの躍進

さて、今回のオークションで注目すべき点は、利用されたブロックチェーンもマーケットプレイスも、日本産であるという点だ。

NFTを発行するブロックチェーンといえばイーサリアム。マーケットプレイスといえばOpenSea。

これが、日本におけるNFTのスタンダートと言っても過言ではない。

しかし、今回は全て国内産のプラットフォームが利用されている。

そもそもtofu NFTは、株式会社COINJINJAによって提供されるNFTマーケットプレイスだが、日本への展開よりも先に海外を中心にサービス展開をしていたプラットフォームだ。BNBチェーンを始めとする様々なチェーンに対応している中で、運営スタートから3か月の間に取扱高10億円という数字を叩き出している。日本版のリリースとともに、Aster Networkと提携し大きな話題を呼んだ。

これだけでも十分な注目度でありながら、大人気漫画『左ききのエレン』とのコラボによって、NFTを知らなかった日本人にさえもその名を轟かせたに違いない。今回の一連の流れは、日本国内でもNFTは十分に売れるということを確信させてくれるものとなった。

内向きな日本人がNFTを始める契機の一つになる、国内産プラットフォームと国の体制

確かなデータがあるわけではないが、日本人は他国に比べて英語に弱いように思う。

そのような中で、日本語対応していないプラットフォームを利用するハードルは思っている以上に高い。よっぽど興味がある人でなければ、NFTはまだまだ参入しづらい市場なのだ。

しかし、今回のように国内産のNFTと関連プラットフォームがタッグを組むことで、内向きな日本人の心をグッととらえることができる。

このまま、tofu NFTが日本人にとってスタンダードなNFTマーケットプレイスになる未来は想像に難くない。ただし、日本国内はまだNFTや関連する技術に対しての整備がなっていない。

特に、税制は一刻も早く改革が求められるだろう。

現状のままで進んでいくなら、間違いなくNFT関連の優秀な人材は海外へ流出していってしまう。日本産プラットフォームがつなぎとめてくれている内に、国をあげてNFTを支えていく体制を整えていただきたいものだ。

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