多くの名だたる企業のNFT参入発表が相次ぎ、最近なにかと話題のNFT。ブーム到来ともいえる大きな動きは、アルトコイン界隈に大きな影響を与えている。
イーサリアムではNFTブームの影響を受けてガス代の高騰が見られ、これによってイーサリアム・キラーと呼ばれる新たな通貨が注目を集めている。
今回は、話題のNFTに注目しながら、各アルトコインの動向について追っていく。
トピック:NFTブーム到来でイーサリアムのガス代高騰
元々イーサリアムは、その性質上ガス代の高騰が起こりやすいことで知られている。NFTやDeFiの取引が活性化すると、その基盤として利用されることが多いイーサリアムの処理量が増え、必然的にガス代が高騰するのである。
ガス代の高騰によって、イーサリアムの価格も上昇が見られるものの、このまま高騰が続けばイーサリアムを基盤とするNFTやDeFiなどは機能がままならなくなる可能性が示唆されている。
このため、イーサリアムの代替チェーンである「イーサリアム・キラー」に一層注目が集まっているのである。
トピック:今最も注目のイーサリアムキラー「ソラナ」が約3倍に上昇
先ほど紹介したように、イーサリアムのガス代高騰もあって注目されているのが「イーサリアム・キラー」と呼ばれる代替チェーンだ。
その中でも一際注目を集めているのが、ソラナである。
ソラナは、イーサリアムの弱点を補いながら取引手数料を安価に抑えることができる。昨今のNFTブームの中では、高速でトランザクションを行える機能性とこれまでよりも強いスケーラビリティ、そして安定した取引手数料は大きな魅力になる。
こうした魅力を持つソラナは、8月に時価総額337億ドルを達成、さらに30日には一時100ドルを超えたことによって時価総額ランキングトップ10入りを果たした。8月のソラナの価格は約3倍にまで跳ね上がっており、今後のNFTブームの中でさらなる成長が期待されている。
トピック:国内大手楽天、NFT参入を発表。来春に「Rakuten NFT」
8月30日、楽天グループは来春にもNFT参入するとの意向を発表した。
これに向けて、プラットフォーム「Rakuten NFT」の開発を進める。同プラットフォームの利用によって、NFTの個人間売買とIPコンテンツホルダーによるNFTの発行・販売を実現する。
さらに、決済では従来の楽天IDを使用や、楽天ポイントの付与・使用ができることから、現況の楽天ユーザーにとっても利用しやすい環境となる。
国内企業によるNFT参入は、楽天が初めてではない。他にも仮想通貨取引所で広く知られるコインチェック、LINEやGMOインターネットグループも続々と参入しており、メルカリも仮想通貨関連事業に関する開発と同時進行でNFT事業を検討しているところである。
このように、国内企業もまたNFTブームを形作る波であり、その中でどのように抜きんでていくかを模索中である。
先週のまとめと今後の見通しの考察
今回紹介した「Rakuten NFT」のように、NFTに新規参入する企業のニュースやNFT関連のイベント情報などが連日後を絶たない。しかしその背景では、基盤となるプラットフォームとしてイーサリアムのガス代が高騰するなど、イーサリアムに関しては目を離せない状況が続く。
またこれによって、「イーサリアム・キラー」と呼ばれる代替チェーンの注目度が高まっており、ソラナを始めとする新星コインたちが、頭角をあらわし始めているのも面白い状況だ。NFTブームはまだまだ続くことから、イーサリアムの今後のアップデート情報と共に「イーサリアム・キラー」の成長に期待が寄せられる。