全体として価格が下落し、様々なニュースが飛び交っている仮想通貨市場。今回は、2021年4月第3週の出来事のなかで、特に大きなものをピックアップしている。ぜひ最後までチェックしてみてほしい。
トピック: トルコ仮想通貨取引所トデックスの関係者を拘束
トルコの仮想通貨取引所「Thodex(トデックス)」では、21日に取引などのサービスが突然停止され口座にアクセスできないなどの事態が発生した。
創業者であるCEOのFaruk Fatih Ozer(ファルク・ファティ・オゼル)氏は国外逃亡しており、国際指名手配されている。CEOの他にも、トルコ捜査当局はトデックスの関係者62人を拘束。このビッグニュースにより仮想通貨全体は下げトレンドに陥った。
今回の事件で、39万人の顧客と約2150億円相当の仮想通貨に影響を及ぼしたと見られている。現在トデックスのサイトはアクセスできない状態になっており、銀行口座も凍結し捜査を行っている。
トルコでは、普段から仮想通貨の取引や決済利用が盛んに行われている。通貨危機によるトルコリラのインフレの際には仮想通貨を資金の避難先としても利用している。
また、トルコ中央銀行は4月30日より仮想通貨による決済を全面禁止する方針を発表したばかりだ。今回の事件を受け、トルコでの仮想通貨市場の動きがどう変わっていくのか、要注目である。
トピック:バイナンスのデジタル証券を金融行動監視機構などがチェックに
仮想通貨取引所バイナンスが、ナスダックに上場したコインベースなどの株価に連動するよう設計された「株トークン」を販売。しかし、規制当局がこれを問題視している。
ドイツの連邦金融監督庁(BaFin)は、「トークンが取引所で取引でき、配当や現金決済などの経済的権利を備えている場合、それらは証券であり、目論見書を発表する義務がある」とコメント。
これに対しバイナンスは、デジタル証券は連邦金融監督庁などの銀行規制を遵守しており、認可済みの投資グループの限定された場でのみ売買されるため、目論見書は必要ないと主張している。
株がデジタルトークンになれば新たなイノベーションが起きる。既存のシステムに介入する、大きな動きになる可能性があるため、引き続き注視する必要がある。
トピック:カルダノとステラの ETPがスイス証券取引所で提供開始
カルダノ(ADA)とステラルーメン(XLM)の上場投資商品(ETP)が、スイスの証券取引所SIX Exchangesで取扱が始まることが分かった。
ティッカーシンボルはそれぞれ、AADAとAXLMとなり、4月26日に上場予定だ。両銘柄の上場投資商品は世界初である。
上場投資商品(ETP)は取引所に上場し、特定の資産の値動きに連動する金融商品だ。これまでリップル(XRP)やビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)などが上場投資商品(ETP)としてヨーロッパで取引されている。
全体の時価総額でカルダノは6位、ステラルーメンは17位前後と、これらの資産に対する関心の高まりが今回のETP提供開始につながった。
スイス銀行は最近仮想通貨にも積極的であり、今後の動向にも注目していきたい。
まとめ:1週間の動き、長期トレンド交えた今後の展望
先週は、仮想通貨全体が下落した弱気相場であった。中でも一番の要因はトルコの仮想通貨取引所トデックスの事件である。現在CEOや関係者に容疑がかかっており、他の仮想通貨のイメージダウンにも多大な影響を及ぼしている。
一方で、カルダノとステラのETPがスイス証券取引所で提供開始されるなど新しい動きもあった。昨年ごろから注目を集めている仮想通貨市場だが、まだまだ歴史は浅い。様々なニュースが目まぐるしく起こるため、今後も注意して観察を続けていきたい。